KDDIは30日、記者会見を開き、無料通話・メールアプリ「LINE auスマートパス版」提供を9月3日から開始すると発表した。会見ではこれまで問題視されてきた「LINE」未成年ユーザー保護の問題への対策が公表されたほか、auスマートパスに新たに加わった「guPix」についての説明が行われた。会見の模様をリポートする。
auスマートパスとは?
そもそも「auスマートパス」とは、KDDIがauスマートフォンユーザー向けに展開しているサービス。ユーザーは月額390円を支払うことで500本以上のアプリをダウンロードし放題になるほか、クーポンやポイントを貯めたり、au Cloudで写真などのデータをバックアップしたりすることができる。
KDDI新規ビジネス推進本部長の雨宮俊武氏によると、auスマートパスはサービス開始から169日間で累計200万ユーザーが加入しており、さらにそのうち約40万人が、音楽が聴き放題になる「うたパス(月額315円)」と、映像コンテンツが見放題になる「ビデオパス(月額590円)」を利用しているという。今回、LINEはこのauスマートパスが提供する約500本のアプリの一つとしてラインナップに加わったというわけだ。
しかし、LINEは出会い系ツールとして悪用されることも多く、今年7月にはLINEを通じて知り合った未成年の少女が暴行されるという事件も発生している。そうした問題を抱えたまま、auスマートパスで提供する(=キャリアとして推薦する)のはいかがなものだろうか。
この点について、NHN Japan執行役・舛田淳氏は「auスマートパス版LINEでは利用者が18歳未満かどうかを確認するフローを設け、未成年であった場合は『ID検索機能』を使えないようにする」と対策を述べた。