日本通信販売協会(JADMA)は27日、「2011年度通信販売売上高調査(速報値)」の結果を発表した。それによると、2011年度の通信販売の売上高は、前年度比9%増の5兆900億円となり、1982年度の調査開始以来、初の5兆円台を突破したことが分かった。
金額ベースでは、前年度の4兆6,700億円から4,200億円増加。流通全般では、デフレなどの影響で消費低迷が指摘されているが、通販市場はネット通販の成長を追い風に、2002年度の2兆6,300億円からこの10年間で約2倍に増えた。
一方、協会会員社の売上高の合計は、前年度の3兆800億円から4.9%増加した3兆2,300億円。大手総合通販、テレビ通販、およびメーカー系健康食品・化粧品通販企業が好調だったという。
通販市場の売上高は、会員情報に加えて、同協会会員のディノスや千趣会など508社(調査時点)を対象に実施した「第30回通信販売企業実態調査」から得た回答の売上部分を先行集計した結果、および各種調査から推計できるAmazonなど有力非会員約160社の売上を加えて算出している。今回の調査期間は、6月11日~7月13日。
なお、推計値は、衣料品や雑貨、化粧品、健康食品などの物販が中心となるほか、保険・デジタルコンテンツは、会員売上高に一部含まれている。
同協会は、11月に商品別や媒体別などを分析したレポートを「第30回通信販売企業実態調報告書」として刊行する予定。
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