岡山県岡山市の最上稲荷総本山では、最上位経王大菩薩(さいじょういきょうおうだいぼさつ)年次祭を9月15日(土)に行う。それにあわせて、普段は拝観できない八畳岩内部が参拝できるガイドツアーが開催される。
最上稲荷総本山は、伏見、豊川と並ぶ日本三大稲荷の一つ。吉備平野を展望できる景勝の地にあり、天平勝宝4年(752)に報恩大師が八畳岩で、ご本尊の最上位経王大菩薩を感得されたことに始まる。
以来、祈祷の名刹(めいさつ)として名高く、「不思議なご利益がある最上さま」と広く大衆の尊信を集めている。"商売繁盛"、"家内安全"、"交通安全"などの祈願のために参詣者が訪れ、初詣でや節分豆まき式などの年中行事も盛んに行われている。
年次祭は、この最上稲荷の本殿に祭られている御本尊の最上尊から深くご加護をいただく大祭日だ。当日は、午前11時00分から本殿で特別祈願が行われるほか、本殿前には最上尊の御手とつながりご縁をいただくお手綱(てづな)が設置される。また、最上尊ご降臨の場面を表すと称される寒松庭(かんしょうてい)が9時30分~15時00分の間が無料公開される。
当日は八畳岩ガイドツアーも12時30分から1時間の予定で行われる。八畳岩は、最上尊ご降臨の霊地で、最近ではパワースポットとして知られる場所。職員同行のもと、最上稲荷の歴史にふれながら、八畳岩をめざす1時間の山歩きとなる。
今回のツアーでは、通常は拝観できない岩窟内部も参拝できる。参加希望者は最上稲荷境内、本殿前特設テントに12時30分までに集合。山道のため、歩きやすい靴を準備し、汗ふきタオルや水分補給の準備などの熱中症対策が必要だ。
ちなみに、神社と思われがちだが、正式名称は「最上稲荷山妙教寺」といい、仏教の流れをくんで発展してきた稲荷である。