10軒もの小鹿田焼の窯元が一堂に会して陶器を販売する「小鹿田焼民陶祭り」が開催される。日時は10月13日(土)、14日(日)の2日間、時間は10:00~16:00までとなる。開催場所は日田市源栄町皿山。
小鹿田焼は放射状の線や円形に描かれた繊細で幾何学的な文様が特徴の陶器だ。古くからの製法をよく残しており、国の重要無形文化財に指定されている。その歴史は古く、江戸時代中期に日田の代官が、筑前の国上座郡小石原から陶工を招き始めたのが最初だと言われている。
特徴的なのは、「唐臼(からうす)」と呼ばれるくぼみの中に土を入れ、小川の水流を利用し、ししおどしの要領で水を受ける筒が重さで落ち、水が排出される反動で陶土をひく昔ながらの方法。きねが陶土を突くのどかな音は、環境省認定の「残したい日本の音風景百選」に選ばれている。
また、斜面に作られた長く伸びる「登り窯」は、対流効果により窯内の温度を一定に保つよう工夫されたもの。
また、窯元がある皿山地区と棚田が広がる池ノ鶴地区は2008年3月に「小鹿田焼きの里」として重要文化的景観に指定されているほど、風土と生活が一体となった景観を見せている。
民芸運動の主導者、柳宗悦の日本民藝館設立に協力したことで知られるイギリス人陶芸家、バーナード・リーチが1954年と1964年に小鹿田地区に滞在し、陶芸の研究をしたことが小鹿田焼が全国に知られるきっかけとなった。
●アクセス
JR日田駅からバスで40分
大分自動車道日田ICから自動車で25分