現行のiPad(第3世代)

先日、iPhone新製品の発表が9月12日その発売日が21日になるとの噂を紹介したが、こんどは「iPad mini」の仮称で呼ばれる8インチクラスの小型iPadの発表が10月に行われる可能性があるとの話が出ている。All Things DigitalのJohn Paczkowski氏が複数の情報ソースの話として8月25日(米国時間)に紹介している

この小型iPadは噂レベルでは7.85インチという、7~8インチクラスのタッチスクリーンを採用するという以外のポイントが不明だが、おそらくライバルとする製品のターゲットはAmazon.comのKindle FireやGoogleのNexus 7とみられる。これらのタブレットは、200ドルという低価格で販売し、その上で利用するコンテンツの販売で利益を回収するというモデルを採用しており、実際に販売が伸びつつある。もしAppleがこれらの製品に対抗するのであれば、できるだけiPad miniの部品コストを下げて対抗する必要があるとみられ、同社が新型iPadで採用したRetinaディスプレイなどの対応は行われず、むしろ価格面で真正面から勝負することになるとみられる。

Kindle Fire

Nexus 7

この件についてPaczkowski氏は、Daring FireballのJohn Gruber氏のコメントを引用し「Appleがわざわざ注目製品を2つ同時に発表して存在感を薄めることはない」との見解を示している。つまり、9月のイベントの主役が次期iPhoneであるならば、iPad miniをその脇役に置くよりも、別のイベントの主役としてほうがより効果的だということだ。噂される次期Mac新製品と合わせ、今年後半に向けてAppleはさみだれ式に新製品リリースを行ってくるのかもしれない。