三菱電機は21日、2013年度モデルのルームエアコン「ハイブリッド霧ヶ峰」を発表した。冷房能力2.2kW(6畳向け)の「MSZ-ZW223」から冷房能力8.0kW(26畳向け)の「MSZ-ZW803S」まで11機種をラインナップする。発売は11月上旬。価格はオープンで、推定市場価格は20万8,000円前後~35万8,000円前後。

売れ筋となる冷房能力2.8kW(10畳用)の「MSZ-ZW283」(単相100V)「MSZ-ZW283S」(単相200V)が24万8,000円前後、冷房能力4.0kW(14畳用)の「MSZ-ZW403S」が26万8,000円前後。冷房能力8.0kWの「MSZ-ZW803S」が35万8,000円前後となっている。

なお、冷房能力8.0kWの「MSZ-ZW803S」は、リビングルームの大型化に対応した業界初のラインナップ。横幅799mmの従来室内機と同サイズのままで大容量化を実現している。

「スマートSTOPシステム」と「スマートハイブリッドシステム」で、我慢しない節電を可能にする「ハイブリッド霧ヶ峰」2013年度モデル

新モデルでは、ユーザーが我慢をしない省エネが大きなポイントとなっている。

リビングルームでエアコンを使用している際に、ちょっとした用事で部屋を出るたびにエアコンの電源をオフにするというのはなかなか面倒だ。ところが、同社で調べたところ、ゴミ出しやお風呂など、部屋を空ける「ちょっとした用事」の時間を合計すると、1日で約130分も、エアコンは無人の部屋で稼働している計算になったという。

この"ムダ"を無くすのが、新搭載された「スマートSTOPシステム」だ。人がその部屋にいなくなると、3分でエアコンを「ひかえめ運転」にする「スマートセーブ」、30分以上部屋に戻らないと自動的に電源をオフにする「スマートストップ」によって、無駄な消費電力をカットする。

さらに同システムでは、人を検知するとエアコンの運転を開始する「スマートオン」、人がエアコンの前に立つと、その人だけを急速に冷やす「スポットエアー」機能も搭載。これらの検知は、1つの部屋を752エリアに分解して、部屋全体の状況を検知する「エコムーブアイ」と、リアルタイムで人の動きを検知する「スマートアイ」の組み合わせで行われる。

左側のセンサーが「エコムーブアイ」で右側のセンサーが「スマートアイ」

2012年度の霧ヶ峰では、体感温度を検知して冷房と送風の自動切り替えを行う「ハイブリッドシステム」を採用したモデルがラインナップされていた。2013年度の新モデルでは、冷房と送風との間に"冷風"という運転モードを設けた「スマートハイブリッドシステム」を採用。冷風は、エアコンのコンプレッサーの動作を必要最低限にし、送風と同じ風量で運転するモードで、従来よりもさらに快適さを維持した省エネを実現している。

製品のデモンストレーション

内部構造。8.0kWの「MSZ-ZW803S」には新開発の業界最大容量コンプレッサーが搭載

エコムーブアイの概念図。部屋の状況を感知して効率的に風を送る