エプソンは21日、ビジネス向けのA4カラーインクジェット複合機4モデルを発表した。発売は9月20日。価格はオープンで、店頭予想価格は両面ADF搭載で2段カセットの「PX-675F」が3万円台後半、両面ADF搭載でカセット1段の「PX-605F」が2万円台後半、片面ADF搭載のコンパクト機「PX-535F」が2万円台後半、ADFや有線LANを省いた「PX-505F」が1万円台後半。

新モデルでは上位モデルに両面対応のADF(自動用紙送り機能)を搭載した。また、操作パネル部を本体一体型とし、排紙トレイに改良を加え堅牢性を高めたほか、コンパクトモデルのPX-505FやPX-535Fをさらに小型化。操作ナビゲーションにも改良を加えている。

なお、ビジネス向けのカラーA4プリンタおよびA4モノクロプリンタ新モデルの概要については、以下の別記事を参照いただきたい。

エプソン、無線LAN標準装備のビジネス向けA4カラーインクジェットプリンタ
エプソン、低価格なビジネス向けモノクロA4インクジェットプリンタ/複合機

PX-675F

PX-605F

PX-535F

PX-505F

いずれもプリンタ、コピー、FAX機能を搭載する複合機。無線LANも備え、スマートフォン向けのアプリ「Epson iPrint」(無料)に対応する。上位3機種では、スキャンした原稿を別のプリンタに送る新機能「メールdeリモート印刷」や外部からクラウド経由でプリントできる「リモートプリントドライバー」など、クラウド経由でプリントできる「Epson Connect」の機能が利用できる。

A4複合機で上位クラスとなるPX-675FやPX-605Fは、主な機能としてADFによる自動両面印刷、PCファクス送受信機能などを備える。新しくリア部のオートシートフィーダ(1枚ずつ自動給紙する機能)で手差し給紙に対応し、はがきや封筒など特殊用紙の印刷が可能となった。

このほか、従来では引き出して使用していた操作パネルを本体一体型に変更し、堅牢性を高めた。合わせて、操作UIのナビゲーションをコンシューマ向けのプリンタ/複合機「Colorio(カラリオ)」同様に、操作に必要な部分のみ光らせるライティングナビゲーションに変更し、カセットの形状も改善している。

PX-675F/PX-605Fのプリンタ部の主な仕様は、耐久枚数が約6万枚、カセット内の最大給紙容量は250枚。印刷スピードはカラー・モノクロともに約38枚/分で、ファーストプリント時間はカラーが約15秒、モノクロが約10秒。対応用紙サイズはL判~リーガル。インタフェースはUSBポート×1、有線LAN(10BASE-T/100BASE-TX)×1。無線LAN通信はIEEE802.11b/g/n。カードスロットはメモリースティックDuo/PRO×1、SDカード、マルチメディアカード×1、xDピクチャーカード×1。

スキャナ部の仕様は、CISセンサーで対応原稿サイズはA4/レター。解像度は1200dpi。なお、製品の本体サイズはPX-675FがW449×D563×H308mm(使用時・以下同)、重量は約11kg。PX-605FがW449×D560×H243で約9.1kg。

PX-535Fではボタン式の操作パネルや本体幅を小型化。本体幅は従来機「PX-403A」の434mmと比べ、42mm省スペース化した392mmとなっている。

PX-535F/PX-505Fプリンタの主な仕様は、耐久枚数が約5万枚、カセット内の最大給紙容量が120枚。印刷スピードはカラーで約18枚/分、モノクロで約34枚/分となり、ファーストプリント時間はカラーが約22秒、モノクロが約12秒。対応用紙サイズはL判~リーガル。

インタフェースがUSBポート×1、無線LAN通信がIEEE802.11b/g/nで、有線LAN(10BASE-T/100BASE-TX)×1はPX-535Fのみ備える。カードスロットは両モデルとも省略。

スキャナ部の仕様は、上位のPX-675Fなどと同等。本体サイズは2機種共通でW392×D540×H291mm、重量はPX-535Fが約6kg、PX-505Fが約5.1kg。