映画『トップガン』(1986年作)『マイ・ボディガード』(2004年作)などを手がけたことで知られるトニー・スコット監督が19日午後、米ロサンゼルスの郊外のビンセント・トーマス橋から海に飛び降りて死亡した。68歳だった。

今秋公開予定の東日本大震災関連ドキュメンタリー映画にも携わっていたトニー・スコット監督 (C)BANG Media International

イギリス出身のトニーは、『エイリアン』シリーズや『グラディエーター』(2000年作)を手がけたリドリー・スコット監督を兄に持ち、『トップガン』をはじめ『デイズ・オブ・サンダー』(1990年作) 『クリムゾン・タイド』(1995年作)など多くのヒット作を手がけた。監督としての遺作となった最新作『アンストッパブル』(2010年作)をはじめデンゼル・ワシントンともよくタッグを組んでいたトニーだが、映画だけでなくテレビの世界でも活躍し、米CBSのTVドラマ『ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル』や『グッド・ワイフ』でも兄のリドリーと共に製作を担当。また最近では、トム・クルーズと共に『トップガン』の続編制作を進行中だと言われていた。

現地時間の午後12:30に橋のふもとに車を駐車するトニーの姿が目撃されており、少なくともその3時間後に橋下の港で死体となって発見されている。ロサンゼルス郡検視局のジョー・ベイル警部補はBBCに「我々は事実関係を調査中ですが、自殺であることは間違いなさそうです」と発表。遺体は警察と沿岸警備隊によってビンセント・トーマス橋近くの川から引き上げられ、近くに停車された車からはメモが、事務所からは遺書が見つかったという。

トニーのスポークスウーマンであるキャサリン・ロウは声明の中で「トニー・スコットの死亡を確認しました。遺族のプライバシーが尊重されることを望んでいます」と述べている。

さらにトニーの友人やファンたちから続々と悲しみのツイートが続々と届き、監督仲間のロン・ハワードも「もうトニー・スコットの映画が見られたいなんて。なんて悲しい日なんだ」とコメントを残している。

(C)BANG Media International