リリース以来、各方面で話題をふりまいている楽天の電子ブックリーダー「kobo Touch」。電子書籍を読む以外にも、オプション機能でブラウジングやゲームができるようになっているのだが、ベータ版で機能が限定されているため、メディアでもあまり詳しくは取り上げられていないようだ。本稿ではこのオプション機能がどこまで実用に耐えうるものなのか、何ができて何ができないのか検証してみたい。
kobo Touchで利用できるオプションは、手書きでメモできる「スケッチブック」、パズルゲーム「数独」、およびインターネットの閲覧用の「ウェブブラウザ」の3つである。
スケッチブックと数独ゲームの使い道
スケッチブック機能には、心もとないという感想を抱いた。指で描いた軌跡が少し遅れて画面に表示されるという反応の鈍さもさることながら、か細い線しか描けなかった。ペンの太さが選べれば印象は変わったかも知れない。そして欲を言えば、描き間違えたとき用の消しゴムツールも欲しかった。次回のバージョンアップに期待したいところだ。
指を諦めて、普段タブレット端末で使用しているスタイラスペンを使ってみたところ、反応がさらに悪くなってしまった。ディスプレイが静電容量方式ではないので、仕方がないことではある。
描いたものはPNGファイルとして保存できる。ファイルはライブラリの「本」に収蔵されるので、必要なときにいつでも閲覧可能だ。また、描いたものを表示中にスリープモードにすると、スケッチブックの画面が表示されたままになる仕様になっている。
このあたり、アイデア次第ではいろいろと使い道がありそうだ。例えば伝言板として使ってみてはどうだろうか。家庭で母親が子どもに「お母さんはパートです。おやつは冷蔵庫に入っています」と書き置きしたり、オフィスで外出する際に、同僚に向けて「打ち合わせに行ってきます。17時に戻ります」とメッセージを残していったり……。
定食屋において月曜日は豚ヒレカツ、火曜日は鶏の唐揚げ、と日替わりでメニューが代わるようなときも、保存しておいたPNG画像をローテーションで表示させれば重宝しそうだ。
数独ゲームに関しては、充分に楽しめるものだった。レベルも4段階(シンプル、初級、中級、上級)に分かれているので、読書に疲れた際など適度な息抜きになるだろう。