「NTFS for Mac」ドライバのインストール

15型のMacBook Pro Retinaモデル(MC975J/A)に「NTFS for Mac」をインストール

「NTFS for Mac」ドライバのインストールは簡単。対応しているMac OS Xのバージョンは、10.4(Mac OS X Tiger)から10.7(OS X Lion)だ。今回、最新のMac OS X 10.8(Mountain Lion)を搭載したMacBook Proで試したが、問題なく利用できた。

インストールの手順だが、MacBook/MacBook ProなどにHDTC615を接続し、Mac OS Xでデバイスの「TOSHIBA EXT」を開く。「Mac Drivers」フォルダにある「Tuxera NTFS for Mac.dmg」というファイルをダブルクリックするとメニューが開くので、インストーラを起動して、画面の指示に従うだけでよい。最後にOSを再起動すれば、Mac OS Xからファイルを読み書きできるようになる。

なお、NTFS for Macドライバは、「CANVIO for PC」シリーズの1.5TBモデルのみに同梱される。NTFSドライバを使わない場合は、HFS+などに再フォーマットしなければ、Mac OS Xで運用できないので、Mac OS Xユーザーにとって1.5TBモデルの登場は益するところが大きい。

HDTC615(ドライブ名「TOSHIBA EXT」)にあらかじめ用意されている「Mac Driver」フォルダを開く

さらに「Tuxera NTFS for Mac.dmg」ファイルをダブルクリックして実行

インストーラーのメニューが表示されるので、「Install Tuxera NTFS」をダブルクリック。あとは、基本的に画面の指示に沿って進めればよい

SSDには及ばないが、ベンチマーク結果は上々

「Blackmagic Disk Speed Test」を使って、HDTC615の性能もチェックしてみた。USB 3.0接続で計測したところ、転送速度は読み書きともに約100MB/秒だった。USB2.0で接続した外付け型HDDは、転送速度がだいたい30MB/秒前後であることが多いので、期待通りの数値だ。MacBook Pro本体のSSD(256GB)と比べると約4分の1程度ではあるが、体感的には十分快適に使える。

Blackmagic Disk Speed Testを実行したところ、書き込み速度は108.6MB/秒、読み込みは100.1MB/秒だった

15インチMacBook Pro Retinaディスプレイモデル(MC975J/A)が内蔵している256GBのSSDでも測定した。書き込み速度は402.6MB/秒、読み込みは450.7MB/秒だった

また、参考までにXbench 1.3でも計測してみた。

■ Xbench 1.3の結果 HDTC615 内蔵SSD
Disk Test 36.64 486.24
Sequential 161.01 313.52
Uncached Write(4K blocks) 124.49 598.95
Uncached Write(256K Blocks) 204.62 493.24
Uncached Read(4K blocks) 141.33 133.79
Uncached Read(256K Blocks) 206.30 630.14
Random 20.67 1082.80
Uncached Write(4K blocks) 6.53 1172.64
Uncached Write(256K Blocks) 100.03 715.39
Uncached Read(4K blocks) 50.84 2489.75
Uncached Read(256K Blocks) 94.04 959.82


WindowsとMac OS Xの相互運用が簡単に実現

HDTC615は標準でNTFSフォーマットされているものの、買ってくればすぐに、WindowsとMac OS Xで利用できる手軽さが最大のウリ。再フォーマットすることなく、Mac OS Xに「NTFS for Mac」ドライバをインストールすれば、Mac OS XとWindowsの相互運用を実現できる。プライベートはMac OS X、仕事でWindowsというように、両方のOS環境を使い分けている人には、とても便利な製品と言えるだろう。

ただし、Mac OS Xで使うときに注意したいのは、NTFSフォーマットのHDDはTime Machineの保存先に利用できないことだ。Time Machine機能を利用したいときは、HFS+でフォーマットする必要があるが、するとWindowsからアクセスできなくなる。HFS+領域とNTFS領域を作るといった工夫が必要になるだろう。

HDTC615の価格はオープンだが、店頭予想価格は16,000円前後なので、容量や同梱のソフトウェアを考えるとコストパフォーマンスは上々だ。Mac OS XとWindowsを併用していたり、ノートPC本体のSSDで容量不足に悩んだときの、選択肢の1つに加えてはどうだろうか。