Nexus Q

米Googleが6月末に開催したGoogle I/O 2012で発表し、間もなく出荷されるとみられていたメディアプレイヤー「Nexus Q」の出荷が延期され、オンラインの販売ページも取り下げられていることがわかった。The Vergeが7月31日(米国時間)に報じている

Nexus Qは黒い球状の筐体が印象的なメディアプレイヤーで、NFCを組み合わせた音楽ストリーミングシステムが特徴となっている。6月末に米カリフォルニア州サンフランシスコで開催されたGoogle I/Oにおいて7インチタブレットの「Nexus 7」とともに発表され、同イベントでの目玉となった。後日オンラインでの事前注文ページがオープンし、購入登録を受け付けていた。このような形ですでにNexus 7は出荷が開始され、16GB版は各国で売り切れが続くなど人気商品になっているようだ。一方でNexus Qは「Coming Soon」の状態が続いており、The Vergeが報じたように、ついにページそのものが消滅してしまった。

同誌によれば、事前注文を行ったユーザーにはGoogleからすでに通知が行われており、今回販売を延期する代わりに、無料の評価用「Preview」デバイスを対象者に対して間もなく送付する予定だという。またPreviewデバイスは無料であり、すでに決済を行ったユーザーであってもカードから引き落としは行われず、Google Playで同時に購入した他の商品のみ引き落としされるとのこと。なお、事前注文自体は現在も有効で、Nexus Qの商品版の出荷準備ができしだい通知を行い、商品の追跡番号がGoogle Play Storeから送信されてくるという。具体的な時期は未定なものの、比較的近い時期に正式出荷が行われることになりそうだ。

なお、今回の出荷延期の原因は不明で、Google側からもアナウンスは行われていない。The Vergeは「300ドルという値段の割には低機能」という初期のメディア関係者での意見を紹介しており、こうした原因が「Nexus Qが米国内で製造されている」ことにあると分析している。製造とコストに関する何らかの調整が行われていることが、延期判断につながった可能性はあるかもしれない。

(記事提供:AndroWire編集部)