青森「ねぶた祭」、秋田「竿灯(かんとう)祭り」、山形「花笠祭り」、仙台「七夕祭り」の東北四大祭りは、毎年、大勢の観光客を集める人気の夏祭り。でも、せっかくのお祭りなのに、人ごみにうもれて十分に楽しめなかったの……って経験があるって人も多いのではないでしょうか。

そんな方にぜひ今年こそリベンジしてもらうために、地元の方だけが知っている、(でもあまり教えたがらない!)穴場スポットや関連施設情報を大公開しちゃいます。

「青森自然公園ねぶたの里」で真っ昼間から"ラッセ ラッセ"

青森 ねぶた祭は、 毎年8月2日~7日まで青森市で開催。最終日の7日には、青森花火大会とねぶたの海上運行が実施されることもあり、最高潮に盛り上がります。

しかし、夜のイベント開始前に早めに観覧席をおさえておかないと、十分楽しむことができないのが難点……。しかも、最近では、朝からの場所取りすることを禁止しているエリアが数多く存在するため、席取りも容易ではありません。

とはいえ、せっかくお祭り目当てで青森を訪れたのに、ダイナミックな踊りを間近で観賞できないなんて納得できないですよね? そこでおおすめしたいのが、「青森自然公園ねぶたの里」と「ねぶたの家 ワ・ラッセ」。

まずひとつめの、「青森自然公園ねぶたの里」では、毎日1日3回(11時、13時、15時)、約20分間「ねぶた運行体験ショー」を開催しています。このショーでは、なんと生のお囃子にあわせて、ねぶたを引く「曳き手(ひきて)」や「跳人(はねと)」の体験ができるんです。

実際のねぶた祭においては、経験豊かな引き手しか運行させられないねぶたですが、このショーでだったらお客も自由に触れてOK!ねぶたの重さを体感の上、運行技術について学べば、笑顔でショーを繰り広げる曳き手や跳人のすばらしさがよく分かるはず。

全身をいっぱいに使って躍動感に酔いしれて

ねぶた祭り開催前に、予備知識を得るために訪れるもよし! 祭りに合わせて休みを取れなかったときに遊びにくるもよし! なお得スポットです。

そして、ねぶたの家「ワ・ラッセ」は、ねぶた囃子の生演奏観賞と跳人体験ができるスポットです。また、「やさしいねぶた学」などの楽しい講座も定期的に開講しているので、訪れる際には事前にウェブサイトで開催日をチェックすることをおすすめします。

話が脱線しますが、同施設で今年6月、ねぶた祭りの跳人としてふさわしい男性を決定する「ミスター跳人は俺だ!」コンテストが開催されました。お祭りを盛り上げる跳人が減少する中、リーダーとして活躍できる人材を発掘するために、同施設が企画したのだとか。

結果、初代ミスター跳人に選ばれたのは、45歳になる銀行員。このほか、16歳の高校生や8歳の小学生など3名が審査員特別賞に選ばれています。今年のねぶた祭り開催中、選ばれたみなさんのダイナミックな跳躍が期待できますね!

迫力満点のねぶたはぜひ記念撮影を!

画像提供:ねぶたの家 ワ・ラッセ

昼から竿灯(かんとう)を楽しみたい人には

次に、稲穂に見立てたちょうちんを竹竿につるし、肩や腰、額に乗せて豊作を祈りながら、長さ12メートルの竿灯妙技を披露してくれる秋田竿灯(かんとう)まつりをご紹介。

こちらのお祭りは、8月3日から6日まで、市内の大通りを会場として開催。連日、19時少し前から各町内の竿灯(かんとう)が入場し、20時半まで随所で演技が披露されます。しかしこのお祭りでも、事前に観覧席をおさえないと、ちょうちんは見えても肝心の妙技を披露する人の姿が見えない、ということになりがち。

でも、安心してください。20時半から設けられている「ふれあいの時間」では、沿道の観覧客も、車道に降りて写真撮影したり、竿灯(かんとう)を手にしたりしてOKなんです。いい場所を確保できず竿灯(かんとう)の妙技を見られなかった人も、この時間を活用して、記念になる写真をいっぱい撮影してくださいね。

そして、日中おこなわれる「昼竿灯(かんとう)妙技会」も見どころのひとつです。今年も、9時半から15時頃まで、「エリアなかいち」内のにぎわい広場で行われる予定ですので、こちらもお見逃しなく!

また、青森のねぶた祭りと同様に、このお祭りについてのいろはを学べる施設が、秋田市内にもあるんです。それが、「民俗芸能伝承館ねぶり流しの館」。1階展示ホールに展示した竿灯を観賞できるほか、竿灯演技を体験できるチャレンジコーナーもあります。

仙台七夕は前夜の花火大会からここで楽しむ

豪華な吹流しや仕掛け物などを飾りつけ、その華麗さを競う仙台七夕は、毎年8月6日から8日まで開催。このお祭りの前夜祭である「仙台七夕まつり前夜祭七夕花火祭」では、仙台の空がそれはそれは見事に彩られます。

昨年も、1万6,000発もの美しい花火が、人々の目を楽しませてくれました。市街地で開催されるため、会場へのアクセスもよく、また、会場までいかずとも、仙台市内のいろいろな場所から花火が楽しむことができるのも魅力。

屋台やステージでにぎわう西公園、広瀬川の土手や橋などからも花火がよく見えます。そして、一番の穴場といえば、東北大学の川内・扇坂横のグラウンド。このほか、仙台駅前のペデストリアンデッキの青葉通り中央辺りも隠れベストスポットとして覚えておいて損はないですよ。

このお祭りでは、前夜に花火観賞で盛り上がって、日が改まれば七夕飾りで心が癒やされるのが◎! セットで楽しむことで充実度がさらに高まりますね。

友だちとわいわい派ならペデストリアンデッキ

家族とまったりしたいなら西公園

大勢で楽しみたい派にイチオシは東北大学のグラウンド

冷やしラーメン食べて、「ヤッショ、マカショ」

「ヤッショ、マカショ」の掛け声をかけながら紅花をあしらった笠を持った踊り子が市内の大通りを踊り歩く山形花笠まつりは、8月5日から7日に開催。

会場の山形市七日町通りは、昼から祭りムード一色に染まり、商店街の至るところでイベントが行われています。こちらも、残念ながらお昼からの場所取りは難しいのですが、踊りの行列がかなり長いので、スタート地点から遠くを目指せば、よく見える場所を確保できる可能性が高いです。

今年は51団体が参加、その数は約5,000人。その51団体を11組に分けて10~20分おきにスタートするので、前の組がスタートしたら、次の組を狙って待機しましょう。でも、歩道の縁石に座っての観覧は禁止されていますから、商店街を少し歩いて、ほどよい場所を探してみえうのもいいですね。

観賞スポットを探しつつ、ランチする店を探すのもいいですね。商店街には、山形名物の冷やしラーメンを食べられる店もたくさんあるので、ぜひ好みのお店をみつけてくださいね。

●information
<株式会社青森自然公園ねぶたの里>
青森市大字横内字八重菊1番地
http://www.nebutanosato.co.jp/

<青森市文化観光交流施設ねぶたの家ワ・ラッセ>
青森市安方1-1-1
http://www.nebuta.or.jp/warasse/

<民俗芸能伝承館ねぶり流し館>
秋田市大町1-3-21
http://www.city.akita.akita.jp/city/ed/ak/fm/fmtop.htm

<山形花笠まつり>
山形市七日町3-1-9 山形商工会議所内
http://www.hanagasa.jp/

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