告知や宣伝に用いられる煽(あお)り文句であるキャッチコピーの歴史をひもとくと、日本では「本日、土用丑の日」が走りであったと考えられている。ビデオリサーチは7月27日「土用丑の日」にちなんで、テレビCMのキャッチコピー好感度トップ10を発表した。
夏の「土用丑の日」にうなぎを食べるという風習はいつごろ始まったのか? 実はうなぎを夏場に食べるという風習は江戸時代以前にはなかったようで、当時、夏場の売り上げ不振に困っていたうなぎ屋が発明家・平賀源内に相談したところ、「本日、土用丑の日」とキャッチコピーが生まれたという。その後、ビタミンが豊富で夏バテ対策にもってこいのうなぎの特徴と相まって、一気に「夏場にうなぎを食べて元気を出そう」という風習が広まったといわれている。
そんなキャッチコピーの今を知るために、ビデオリサーチは毎月調査している「テレビコマーシャルカルテ」を通じて、キャッチコピーの人気ランキング調査を実施。関東地区の男女13~59歳の600名を対象に2011年1 月~2012年5月までの集計でランキングをつけた。
男女ともに第1位は「これからも元気ハツラツ!オロナミンC」が獲得した。また、「日本の力を、信じてる」も男女ともにトップ10入り。これらの結果から、“元気”や“未来”を感じさせる想いが反映された言葉を求める傾向が、2011年特有であったといえそうだ。
他には、男性は「黒のビエラ」(10 位)、女性は「いいじゃん 新しい50代 -5才肌。」(9位)がそれぞれランクインしている点が特徴的で、地デジ完全移行(東北一部エリア除く)に伴う男性の薄型テレビへの関心ぶりが見られた一方、女性はいつの時代も変わらない“美への意識”の高さがうかがえる結果となった。
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