エス・エム・エスとQLife(キューライフ)は、「医師」「看護師」「薬剤師」「患者」の4者に対して、「わが子を医療従事者にしたいか」についてアンケートを行った。調査の結果、同じ医療従事者でも属性によって職業観が大きく異なることが分かった。
同調査は両社が運営する4サイト「病院・お薬検索QLife」「院長jp」「ナース専科コミュニティ」「ココヤク」の会員を対象に実施。自分の子どもが「医師」「看護師」「薬剤師」を目指したいと言った時に勧めるかどうかについて調査し、1,167件の有効回答が寄せられた。
まず、「医師」を対象に自分の子どもが医師を目指すことについて聞くと、70%以上が「とてもなってほしい」「なってほしい」と回答。その理由として「やりがいのある仕事だから」「人のためになる職業だから」というコメントが多く寄せられた。
看護師・患者は「医師にあまりなってほしくない」意向が高い
一方、「看護師」「患者」に「自分の子どもが医師を目指すことをどう思うか」と尋ねたところ、過半数が「医師にあまりなってほしくない」と回答している。看護師からは「勤務が過酷」といった労働環境面の懸念が多く見られ、患者からは「医師になるためのハードルが高い」「学費が高そう」といった意見が多かった。
「看護師になってほしくない」医療従事者の約半数が回答
また、「自分の子どもが看護師を目指すことをどう思うか」と聞いたところ、「医師」「看護師」「薬剤師」「患者」の全てにおいて、過半数が「あまりなってほしくない」「決してなってほしくない」と回答。看護師自身は、約6割が自身の子どもが看護師を目指すことに消極的という結果になった。その理由として「勤務の過酷さ」や、それに対し「報われない」といった声が多く寄せられている。一方で「収入が安定している」と評価する声もあった。
「薬剤師になってほしい」看護師・患者の6割が回答
さらに「自分の子どもが薬剤師を目指すことをどう思うか」と尋ねると、「看護師」「患者」の60%以上が「なってほしい」と回答。「手に職があるので、安定している」「夜勤などが無く、健康的に働ける」といった声が寄せられた。しかし薬剤師自身は、自身の子どもが薬剤師を目指すことに消極的であることが分かった。その理由として、薬学部が6年制になったことを指摘している声が多く「同じ6年大学に行かせるなら、医師を目指したほうがいい」といった意見があった。
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