エバラ食品工業は5月22~23日にかけて、女子栄養大学准教授・根岸由紀子氏の監修のもと、子どもをもつ母親を対象に「夏バテと夏の食事に関する意識・実態調査」を実施。このほど、その結果を発表した。
子どもをもつ20代~50代の母親480名を対象に行われた今回の調査。まず夏バテ経験の有無を尋ねると、65.6%が過去に「夏バテになったことがある」と回答した。その回答者には併せて、夏バテになる頻度についても確認。結果は「2~3年に一度」との回答が40.0%と最も多く、続いて「毎年なる」が38.4%となった。
次に「今年、具体的な夏バテ対策を考えるか」の質問には、対策はする予定だが「具体的にはまだ分からない」が55.6%と半数を超えた。一方、「具体的に考えている」との回答はわずか6.5%と少数。また「対策を考えていない」という人は37.9%と4割近くいた。
夏の食事で気をつけていることでは、「栄養バランスのとれた食生活」が73.5%と断トツの1位。以下「スタミナのつく食事」(47.7%)、「体を冷やす食べ物や飲み物を避ける」(38.8%)などが続き、「特に気をつけていることはない」と答えた人は15.8%にとどまった。やはり多くの人は暑い夏を乗り切るために、何かしら食生活には気をつけているようだ。
では、夏の食生活で特に気をつけて摂取すべきだと思う栄養素はなにか。1位「ビタミンC」(34.2%)、2位「たんぱく質」(33.5)に続き、3位には「なにを摂取すべきか分からない」(32.7%)がランクインした。
「栄養をとる際に効果的だと思う調理法は?」の質問に対しては、野菜は「蒸す」(67.7%)がトップで、肉、魚では「焼く」が最も多くなった。また、栄養をとる際に効果的だと思う調理法が分かった場合、「実践したい」と答えた人は85.6%にのぼった。
こうした調査結果を踏まえ、女子栄養大学准教授・根岸由紀子氏は夏場にオススメの調理法として「蒸し料理」を提案している。
夏バテ予防には毎日3食きちんとバランスのよい食事をとることが大事で、特に夏場体を健康に保つには、ビタミンとミネラルの摂取が大切だという。だが、ミネラルや水溶性ビタミン(B群やC)は水に溶けやすく、蒸したり、煮たり、焼いたり、調理をする間に食材から流れ出てしまう。そこで「できるだけ食す際には、調理によって流れ出た蒸し汁・煮汁などを上手に活用して食べるようにすると、食材が失ったビタミンを摂取することができる」とアドバイスしている。
実際、蒸し料理を食べる頻度を子どものいる母親480名に聞いたところ、通年では「週に1回くらい」と回答した人が最も多く22.3%。一方、夏だけを見てみると「月に1回くらい」の割合がトップで30.3%となった。夏に蒸し料理を食べなくなる理由としては、「作る時に暑いから」「食べると暑くなるから」という理由が多く見られた。蒸して食べたい食材は、「キャベツ」が67.7%で最多。以下、「かぼちゃ」(55.6%)、「じゃがいも」(53.3%)、「ブロッコリー」(48.8%)、「さつまいも」(48.3%)などが上位にランクインとなった。
【関連リンク】 |