ポルシェ ジャパンはこのほど、ドイツのポルシェAGがボルグワーナーターボシステムズをサプライヤー・オブ・ザ・イヤーに選出したと発表した。同車はガソリンエンジン用のターボチャージャーについて革新的な技術を持つことが選出の理由。
ポルシェAGは昨年度のベストサプライヤー10社を選出し、シュトゥットガルトにある「ポルシェ ミュージアム」でその栄誉をたたえる授賞式を行った。10社のサプライヤーの頂点であるサプライヤー・オブ・ザ・イヤーを獲得したのはキルヒハイムボランデンにあるボルグワーナーターボシステムズ。
ボルグワーナーといえばトランスミッションを連想する人も多いが、1996年にターボチャージャーで有名なKKKを買収してボルグワーナーターボシステムズ社を設立した。同社はポルシェにターボチャージャーを供給しているが、これはガソリンエンジン用としては唯一となるタービン側に可変ベーン採用している。
可変ベーンは低回転時に開口面積を小さくすることで過給効率を上げ、高回転時には開口面積を小さくすることで排気圧力を下げ、過剰な過給を防ぐことができる。ターボエンジンの弱点であるターボ・ラグを解消し、低回転からレスポンスの優れたエンジンとすることが可能。ディーゼルエンジンでは広く普及しているが、ガソリンエンジンは排気温度が非常に高温で、これに耐える可変ベーンを製造するのが難しいためほとんど採用されていない。