ニコニコ動画公式チャンネル「スポーツのチカラ」開局を記念して、「スポーツのチカラ チャンネル開局記念 第1回スポチカ!クロストーク」と題した公開生中継が19日、東京・原宿のニコニコ本社で行われ、川合俊一、前園真聖、南海キャンディーズの山崎静代がゲストとして招かれた。
「スポーツのチカラProject」は、スポーツの魅力をいろいろな角度から再確認し、スポーツの持つチカラで何ができるのかを考察するプロジェクト。ロサンゼルス・ソウルオリンピックバレーボール日本代表の川合俊一、アトランタオリンピックサッカー日本代表の前園真聖、ボクシングでロンドンオリンピックを目指した山崎静代といった「オリンピック」に縁のある3人が集まった。
放送第1回目のこの日のテーマは「あなたにとってオリンピックとは?」。現地時間の7月27日から開催されるロンドンオリンピック・パラリンピック競技大会にちなみ、オリンピックの思い出や注目選手、2020年東京オリンピック招致など、ゲストを交えた熱いクロストークが展開した。
2週間後に開催を控えたロンドン五輪について「4年に1回、200カ国以上が参加する世界の祭典なんてなかなかないですからね、やっぱり楽しみです」と話す川合。東京五輪の招致については「オリンピックというのは競技だけじゃなくて、街全体がボランティア精神で盛り上げていくもの。歓迎ムードじゃなかったら、海外の選手たちもきっと面白くないですよ。税金の無駄遣いという意見もありますが、変なものに使われるよりはマシじゃないですか(笑)。きっと赤字にもならないはずです(ロス五輪以降の夏の大会はすべて黒字)」と意見を述べた。また、ユーザーからの「モテたのでは?」の質問には、「当時はバレーボールブームでその時はまぁ…って自分で言うことじゃないですよね(笑)!」と言い、会場を沸かせた。
一方、女子ボクシング選手として最近まで同大会を目指していた山崎は「子供の頃はまさかオリンピックを目指すなんて思ってなかったんですけど、今回ほどオリンピックを意識した年はないですね」と現在の心境を明かした。また「男子は4人出場するので、結構メダルに近い選手はいると思います。今まで重い階級がいなかったんですけど、世界選手権でミドル級の村田選手が2位になったんですよ。期待して見守りたいです」と44年ぶりの金を狙う村田諒太選手を激励。その他の競技については「レスリングの浜口京子さんと仲良くさせてもらっているのでぜひ応援したいです」と応援コメントを残した。
4年後のオリンピックの話題になると山崎は「アマチュアボクシングの年齢制限が今は35歳、4年後私は37歳になります。今の規定だと年齢的に無理なんですが、もしかしたら37歳まで制限が引きあがるかもしれないので、そうすると出場のチャンスが出てきます。仕事もやりながら4年間練習をしなければならないので、相当大変だと思います。きちんと決意を固めて取り組まないと…今は簡単に決められません」と慎重に言葉を選んで心中を語った。
1996年のアトランタオリンピックでブラジルを1対0で下し、「マイアミの奇跡」と呼ばれた一戦のメンバーだった前園は、サッカー日本代表について「まずはグループ予選を突破すること。そこが難しいですからね。バレーと同じで、体格的な差で世界と戦おうとしても太刀打ちできませんから、俊敏性とか瞬発力とか、日本人ならではの特性を生かして戦うのが今の日本チームのスタイルだと思います」と冷静に分析。ワールドカップとオリンピックの違いについては「サッカーはオリンピックで選手村に入ることがなく、首都開催でも地方のスタジアムで試合をすることが多いですから、他の競技と比べてオリンピックの雰囲気を味わうことができないんです」とかつての経験談を話した。
1時間にわたって行われた生中継の収録後、3人は報道陣の取材に応じ、前園の印象を尋ねられた山崎は「結構男前やなぁと思ってました」と答え、それを受けた前園は「うれしいっすね(笑)」と少々テレ気味。惜しくも同大会出場を逃した山崎は「私は真剣に取り組んでいましたけど、最初周りはあまりそう感じなかったみたいです。世界選手権のときは皆さん理解してくれて応援していただきました」とこれまでを振り返った。今後の目標を聞かれた山崎は「これからは山ちゃんを殴ることをしっかり続けていきたい」とコメントを残し、報道陣から笑いが起こった。
一方、川合はユーザーからの質問に触れられると「どちらかと言うと口説かれるほうですから。韓国とイタリアではすごくモテるんですよ。ソウルオリンピックはめちゃめちゃ街を歩いてて韓国語で声をかけられることも多くて」とモテエピソードを再び披露しつつ、「自分がモテる話をひたすらしただけじゃないか(笑)」と自らに突っ込みを入れていた。