J.D.パワー アジア・パシフィックは12日、2012年日本投資サービス顧客満足度調査の結果を発表した。調査期間は5月で、調査方法はインターネット、有効回答数は1万6,234人。

同調査は、民間銀行および証券会社で、投資信託・株式・FXなどの投資サービスを利用している個人を対象に、直近1年間のサービス利用経験に対する満足度を調べたもの。測定にあたり、「商品・サービス」「口座情報」「手数料・金利」「店舗施設」「問題解決」「顧客対応(担当者・オンライン・コールセンター)」の6ファクター(要素)を設定し、各ファクターの総合満足度に対する影響度を基に、総合満足度スコアを1,000ポイント満点で算出している。

対面銀行部門(対象19行)では、「三井住友銀行」が542ポイントを得て顧客満足度1位を獲得。同行は「商品・サービス」「口座情報」「オンライン」が高評価で、特に他行よりインターネットサービスを利用している顧客が多く、その利便性への評価が高かったという。

対面銀行総合満足度ランキング(1,000ポイント満点)

2位は「店舗施設」が高評価だった「埼玉りそな銀行」(532ポイント)、3位は「京都銀行」と「りそな銀行」が同ポイント(531ポイント)で続いた。対面銀行平均は518ポイント。

対面証券部門(対象5社)では、「野村證券」が532ポイントで顧客満足度1位に選出。同社は特に「担当者」(営業職員)の評価が高く、担当者の接遇・知識・対応力が評価されたほか、情報提供やアフターフォローなどサービス面も強みとなっている。

2位は「手数料・金利」「コールセンター」が高評価を受けた「大和証券」(527ポイント)、3位は「みずほ証券」(514ポイント)が入った。対面証券平均は518ポイント。

新形態銀行部門(対象7行)では、「住信SBIネット銀行」が611ポイントで顧客満足度1位となった。同行は「手数料・金利」に対する評価が特に高く、また「オンライン」「口座情報」も評価されている。

2位は「コールセンター」への評価が高い「ソニー銀行」(591ポイント)、3位は「じぶん銀行」(575ポイント)だった。新形態銀行平均は566ポイント。

ネット証券部門(対象5社)では、「SBI証券」が584ポイントで顧客満足度1位に選出。同社は「手数料・金利」「問題解決」でトップ評価を得ている。

2位は「商品・サービス」「口座情報」「オンライン」が高評価の「マネックス証券」(580ポイント)、3位は「松井証券」(571ポイント)となった。ネット証券平均は573ポイント。

J.D.パワー アジア・パシフィックは、「銀行・証券会社の投資サービスに対する顧客満足度は業界全体として低く、特に対面銀行、対面証券部門の業界平均点は、過去1年に実施した業界満足度調査の中で最低点」と指摘している。

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