米国の化学会社デュポンはこのほど、同社の自動車および自動車部品関連事業の統括組織である「デュポン オートモーティブセンター」を、「デュポン ジャパン イノベーションセンター」に改称し、再スタートすると発表した。
デュポン オートモーティブセンターは2005年、名古屋市中心部に開設。デュポンの持つ技術力を、「ワンデュポン」のコンセプトの下、自動車産業界の顧客企業に提供。つねに技術提案、素材開発を行ってきた。開設以来、4,000社、9,400名を超える来場を記録し、新しい開発のアイデアはシステムで54件、アプリケーションでは320件以上になるという。
今後はこうした実績や自動車業界の顧客との密接な関係を維持しつつ、成長分野の新たな顧客企業に向けて事業展開するため、改名の上で再スタートとなった。自動車業界以外に農業、栄養・健康食品、パッケージング、エレクトロニクス、太陽光発電、工業用バイオなどの分野に活動の場を広げていくという。
デュポンは1802年創立の古い歴史を持つ企業で、テフロンなど画期的な新素材を開発してきた。その高い技術力でNASAのアポロ計画にも多大な貢献をしたことは有名。アジアは日本をはじめ韓国、台湾など5カ所に進出し、さまざまな企業の素材開発などに協力している。