スポーツ製品を販売するミズノは、27日ロンドンオリンピックに出場する室伏広治選手のために開発した雨天用ハンマー投げシューズを発表した。
室伏選手だけが履く雨天用シューズの特徴
今回オリンピックが開催されるロンドンは、年間降雨日数が167日もあり、雨が多い街で有名(東京は106日)。そのため、雨が降った場合はサークルの地面が滑りやすくなり、競技結果に悪影響を及ぼすことが懸念される。本製品は、「雨でも滑りにくいシューズがほしい」という室伏選手からの声を受けて開発されたもの。
製品本体は、身長187センチ、体重99キロの室伏選手に合わせてあるため、市販品よりもかなり大きい。一般の人では履きこなすことが難しいため、通常の製品としての販売は予定していないという。
カラーは紫が基調。ミズノがロンドンオリンピック向けの製品に採用している統一応援カラーである。
靴の素材には、軽量で耐久性に優れたカンガルーの革と、柔軟性の高い人口皮革が使用されており、選手がより動きやすいような構造になっている。
また、ソール(靴の底)に使われるゴム素材は、今回のために新しく開発されたもの。従来のものより柔らかく、弾力性が高い。そのため、ハンマー投げの回転運動の際に地面と靴の間の水を排除することができ、雨天の際でもグリップ力が落ちず、滑りにくくなるという。
ソールの形状はぴったりと地面に接着するものではなく、かなり丸みがあるのが特徴。これはハンマー投げの際に体重移動をスムーズに行うためであるという。
同社の代表取締役である鶴岡氏は、「メダル獲得を目指し、選手たちのニーズを真摯に受け止め柔軟に製品を開発していきたい」と述べた。
室伏選手はアメリカからまだ戻っていなかったため、記者会には出席できなかったが、「ロンドンオリンピックの本番まで、ミズノのスタッフの力を借りて万全の状態で臨みたいです」と自身の意気込みを語ったとのこと。
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