アウディ ジャパンはこのほど、年末に発売予定の電気自動車「R8 e-tron」がニュルブルクリンクを走行し、電気自動車としての新記録を樹立したと発表した。記録は8分09.099秒で、走行した車両は細部にわたり市販モデルと完全に同一だという。

アウディの電気自動車「R8 e-tron」は年末発売予定

「R8 e-tron」はリチウムイオンバッテリーを搭載し、215kmを走行できる電気自動車。アルミニウムとカーボンファイバー強化プラスチックを採用し、大容量バッテリーを搭載しながらも、車重は1780kgと軽量になっている。0~100km/h加速は4.6秒で、最高速度は通常200km/hに制限されているが、今回の記録挑戦では250km/hまで許容されていたという。

今回の記録はレーシングドライバーのマルクス ヴィンケルホック氏のドライブで達成された。彼は数週間前に行われたばかりのニュルブルクリンク24時間レースで、「Audi R8 LMS ultra」をドライブして優勝している。このレーシングカーと「R8 e-tron」を比較し、「『R8 e-tron』は量産モデルで、レーシングカーのような空力アシストがない」とした上で、「電気モーター特有のトルク特性のおかげで、上りではいままで体験したことのない加速フィールが感じられた」と語った。

アウディでは最高速度を200km/hに制限した車両も走行させており、こちらは8分26.096秒を記録。同社の量産スポーツカーの指標である9分を大きく下回ったとしている。