カシオのアウトドアウオッチ最上級ライン「PROTREK MANASLU」シリーズ初のアナログモデルとして、今年4月に発売された「PRX-7000T」。PROTREKを追い続けているマイナビニュースとしては、この最新モデルを実際に山で使ってみて、機能性や使用感をレポートしなければ ! と、担当編集Hをさっそく山へと派遣することにした。

ビギナーがまずそろえたい、山道具の「3点セット」

とはいえ、編集Hは登山経験ゼロで、山道具も何ひとつ持っていない。そこでまずは山道具をそろえるべく、登山用品の専門店「ICI石井スポーツ登山本店」(東京都千代田区)に向かった。一般に専門店というと、ハードルが高くて入りにくい…と思われがちだが、登山に精通したスタッフが道具の選び方や使い方を一から丁寧に教えてくれるので、むしろ初心者こそ専門店で購入した方がいいのだ。

店内の壁にぎっしりと並べられた登山用のバックパック。これだけ数があると迷ってしまう……

道具選びのアドバイスをくれた宗形文和さん。持っているのは、宗形さんおすすめのバックパック「PAINE/チェルビノ35」。容量35リットル。価格は1万1,000円とリーズナブル

店内に足を踏み入れると、さまざまな山道具が壁や棚に所狭しとディスプレイされている。「いったい何を買えば……」と困惑顔の編集Hにアドバイスをくれたのが、ベテランスタッフの宗形文和さん。宗形さんによれば、これから登山をはじめようという入門者がまずそろえるべきマストアイテムは、
 ・登山靴
 ・レインウェア
 ・バックパック
の3点セットだという。

宗形さん「登山道は、木の根が飛び出していたり、石が転がっていたり、大きな段差があったりと、不安定な場所がたくさんあります。捻挫や滑って転倒するのを防ぐため、やはり登山専用の靴が欠かせません。また、山では雨のなか行動しなければならないときもあるので、レインウェアも必需品。食べ物や飲み物、着替えなどの装備を入れるバックパックは、日帰り登山や山小屋1泊山行がメインの方ならば、30~35リットルぐらいのサイズが適当です」

【3】レインウェアは、外からの雨の浸入を防ぐだけでなく、ウェア内での発汗や発熱による水蒸気は外に逃がしてくれる「防水透湿素材」のものを。例えば「ゴアテックス」は代表的な防水透湿素材

3点セットを選ぶ際に共通して大切なことは、必ず複数のモデルを試着して、着心地や背負い心地を入念に確認することだ。

宗形さん「人気のブランドがイコール『自分に合う』とは限りません。山道具選びは、見た目のデザインやカラーから入る前に、まずは実際に身につけてみて、自分の体にフィットするかどうかをチェックすることがポイント。体に合わないものを使うと、疲労やケガの原因になります」

店内に設置された専用の台で、登山靴の履き心地を確認する。写真のようにつま先立ちしたとき、靴が足にフィットしていないと、靴内でかかとが浮いてしまう

また、春から夏にかけての日帰り登山でも、いざというときのために「薄手のフリースなどの防寒着」や「ヘッドライト」は必携。

標高の高い山では、天候や時間帯によっては真夏でも肌寒さを感じることも。フリースやダウンジャケットなど防寒着を忘れずに

日没までに下山できなかったときの緊急時に備え、ヘッドライトも必ず携帯すること

ほかに登山を快適にするアイテムとして「トレッキングポール」や「サポートタイツ」があるが、これらは絶対必要というわけではないので、財布と相談しながら検討してみてはどうだろう。

トレッキングポールを使うと、脚にかかる負担を軽減したり、歩行時のバランスを向上させることができる

脚部の筋肉の働きをサポートしてくれるサポートタイツ。日ごろあまり運動をしていない人には特におすすめしたいアイテム

登山の楽しみを広げてくれる多機能時計

カシオの「PROTREK」といえば、多機能アウトドアウオッチの代表格

高度計や方位計として使える多機能時計も、「これから登山をはじめる人にぜひおすすめしたい」と宗形さんは言う。

宗形さん「たとえば、1時間近く登って『疲れたな。休もうかな』というとき、高度計機能で現在地の標高を調べ、頂上まで標高差であと数十mだと分かれば、『もうちょっと頑張ろう !』と登り続ける判断ができます。高度を知ることで、自分の現在地を把握し、ペース配分や休憩のタイミングを調整できるんです。

また、展望のいい場所に出たとき、方位計機能を使って遠くに見える山々と地図を照らし合わせるなど、登山の楽しみも広がっていきます」

PROTREKの最上級ライン、MANASLUシリーズ初のアナログモデル「PRX-7000T」(141,750円)

アナログとデジタルのコンビネーションモデル「PRW-5100-1JF」(56,700円)

多彩な情報を二層のデジタル液晶で表現する「PRW-2000-1JF」(51,450円)

リーズナブルな価格を実現した「PRG-240-1BJF」(28,350円)

宗形さんからアドバイスをもらい、悩みに悩んだ末、編集Hは登山靴、レインウェア、バックパックの基本3点セットを購入。「来週の登山が待ち遠しいですね」と登山本番に向けて、ヤル気十分な様子を見せてくれた。

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