インターネットで食事相手と出会えるマッチングサービスは、ランチで異業種交流できる「ソーシャルランチ」、コーヒー1杯を飲む時間を一緒に過ごしたい人と出会える「CoffeeMeeting」、飲み会したい幹事同士をマッチングしてくれる「nomitomo」など、さまざまだ。
その一つに、焼肉をテーマにした「肉会 (にくかい)」がある。運営する「肉会プロジェクト」代表の伊藤春香さんに話を聞いた。
肉でつながるソーシャル焼肉会マッチングサイト「肉会」は、5月14日にサービスを開始した。伊藤さんは「ビジネスの出会いをプロデュースするサービスはこれまでにもあったけれど、ソーシャルな時代だからこそ、入り口がビジネス以外の出会いもあってよいのではと思い、企画しました」と話す。
また肉をサービスのテーマにした理由を「肉が大好きだからです」とも語る伊藤さん。「焼肉は、"焼肉に行く"という行為自体に、他の食べ物にはないイベント性があり、また肉が運ばれてくる段階や焼く段階で自然と会話がはずむため、知らない人同士で集まる時に適しているのではないかと考えています」という。
さらに「肉を食べるときのイベント感というか、盛り上がり感が単純に大好きですし、焼肉は人を幸せにすると思っています」と話した。
ユーザーは日々着々と増えており、現在6,300人弱、347グループのマッチングが成立しているという(6月15日現在)。さらにiPhoneアプリとAndroidアプリも、7月中のリリースを目標に開発が進められているという。
サービスを利用するには、まずFacebookアカウントでログインして登録し、Facebookに登録している友人とペアを組む。そうすると毎日1組ずつ「このペアと肉会をしませんか?」との紹介があるので、相手のプロフィールを確認して肉会をオファー。
相手の食事の予算感や食の相性も事前に分かり、自分と合う焼肉仲間を見つけることができるのだという。相手ペアが承認すればマッチング成立で、肉会の日時と場所を調整する画面が用意されている。
特徴的なのは、「私たちがおごります! 」ということを宣言できる機能。この宣言をしているペアを見つけた際は、焼肉をおごってもらうことも可能という。「面白い」と好評の機能で、この宣言しているペアも全体の10%程度いるそうだ。「焼肉をあわよくばタダで食べたいと思っている金欠の肉好きさんにもオススメです」と伊藤さん。
ユーザーからは「肉好きという共通項だけでつながり、一緒にいきなり焼肉に行くというドキドキ感がたまらない」という声もあがっているのだとか。運営する伊藤さん自身も積極的にサービスを使っているそうだが、「オファーを出した相手がOKしてくれた瞬間はかなりうれしい」とのこと。
肉会候補は常にランダムで表示され、偶然、友人やつながりのある人が表示されたりすることもあるのだという。それはそれで食事のきっかけになる。
伊藤さんは、「焼肉が食べたくなって、一緒に行く人を探したいときに使ってください。それから、平凡な毎日に飽きて、非日常のスパイス……というか新しい出会いが欲しい時にもいいかもしれません」と話した。