自動車電装品の総合メーカーであるボッシュは、ル・マン24時間耐久レースでの技術提供について発表した。ディーゼルマシンで常勝チームとなっているアウディ・スポーツチームに燃料噴射システムを提供しているという。
今年のル・マン24時間耐久レースは6月16日にスタートし、ディーゼルエンジンのハイブリッドシステムを搭載した「アウディ R18 e-トロン・クワトロ」が優勝と2位を獲得するワンツーフィニッシュを果たした。このマシンにコモンレール式ディーゼル燃料噴射システムを提供したことを、ボッシュが正式に発表した。
同マシンのハイブリッドシステムについても、ボッシュが大きな役割を果たしている。フロントアクスルに取り付けられ、4WDのハイブリッドシステムの要となるモータージェネレーターユニットはボッシュ・モータースポーツが開発したものだ。この装置はブレーキング時に回収したエネルギーをフライホイールに蓄え、加速時には2つの電気モーターでフロントアクスルを駆動する仕組みだという。
アウディは今年、ハイブリッドシステムを搭載しないディーゼルエンジンの「アウディ R18 ウルトラ」も出走させて3位となっているが、このマシンにも、さらに2006年から幾度となく優勝している歴代のアウディのマシンすべてにもボッシュの燃料噴射テクノロジーが採用されているという。ボッシュはモータースポーツにおいて111年にわたる実績があるとし、その高い技術力をアピールしている。