現在、毎週木曜日24時45分よりフジテレビ"ノイタミナ枠"ほかにて放送中のテレビアニメ『坂道のアポロン』。いよいよ今週6月28日に最終回を迎える本作だが、24日、東京・お台場シネマメディアージュにて「全話イッキミ&最終話先行上映会」と豪華声優陣によるトークイベントが行われた。
今回のトークイベントには約300人以上のファンが詰め掛け、『坂道のアポロン』のキャストからは西見薫役・木村良平、川渕千太郎役・細谷佳正、桂木淳一役・諏訪部順一の3名。現在ノイタミナショップで販売されている西見薫モデルの黒ブチ眼鏡で登場した木村に対し、「勉モデルではないんですね~。でも僕も今日は淳兄がバーで歌っていたシーンの雰囲気を出した格好をしてきたんですよ。時間が余ったら歌うかも!?」という諏訪部は、木村さんのフリに少しだけその美声を披露し、会場を沸かせた。
最終話のアフレコ収録も無事に終えたという3人は、その後オーディション時の話へ。本作のオーディションは、3キャラクターまで受けることができたようで、淳一役のオーディションも受けたという細谷は「3キャラクター受けられるということで、最初に千太郎を受け、次に淳一も受け、よし次は薫だ! と思ったら、帰っていいよって言われました。千太郎を演じた時に、もうちょっと低い声で演じられますかと監督に言われて、どうしても受かりたかったので少し無理してできますと言ってしまって、後悔しました(笑)」と当時の様子を振り返り、千太郎の低い声に少々苦戦することになったエピソードを明かした。
そして、薫と星児を受けたという木村は「星児面白いな~と思っていたのでやりたかった役でした。いまからでもやれるかな~」と、当初は薫ではなく星児に魅力を感じていたという。また『坂道のアポロン』といえば、実際に方言指導も入り、各登場人物のごく自然に発せられる佐世保弁も魅力のひとつだが、諏訪部は「実は千太郎もオーディション受けたんですよ。でも淳一は順一(諏訪部の名前は順一)だしやりたいなと思って。だからオーディションの前日に九州出身の母に電話をしてフレーズの確認をしましたね」と、やはり方言は意識していた模様。さらに諏訪部は「僕の名前の"順一"は順番の順で"淳一"とは違うんですけど、別の作品の台本でも名前の順一が"淳一"になっていて、僕自身がかなり"淳一"に浸食されている感じなんです。影響は大きいですよ」と感慨深げな様子で話していた。
また、作品にちなんだ公式サイト内にある映像コンテンツ「青春はいつも坂道発進」の青春トークも本イベントでも行うことに。いつも青春にちなんだ話をテーマとするこのコーナーだが、今回のお題は「『坂道のアポロン』と言えば、あさりぶちまけ事件ですが、過去にあさりをぶちまけたことはありますか」という謎の質問が。すると木村は「要するに、たまりにたまった何かをぶちまけたことがありますかってことですね」とすかさずフォロー。そして、細谷は「僕はテスト直前で毎回方言を直されたことにたまりかねて、静かに制作の方にあさりをぶちまけました。前もって方言の資料を頂いてもいいですかねって」というカミングアウト、続く木村が「僕はためないですぐ言っちゃうから。酒飲んで発散して、でも飲んでないとたまるんですよね」と語り観客が若干引き気味の様子を見せると「会場、かなり引いちゃってるよ。かなりの引き潮だね。あさりいっぱいとれちゃうね」と諏訪部がすかさずフォローし、会場の爆笑を誘った。
最後には、編集作業に追われ会場に来れなかったという渡辺信一郎監督から映像メッセージも到着。渡辺監督は「いま現場は火の車、修羅場と化しているので会場には行けません。もともと『坂道のアポロン』は映画のつもりで作っていたので、映画館での上映は本当にうれしい。スタッフ・キャストもすごくいい仕事をしてくれた作品なので、本当に良かったと思っています」と作品への想いを語り、イベントは幕となった。
『坂道のアポロン』最終話「オールブルース」は、6月28日(木)24:45よりフジテレビ"ノイタミナ枠"ほかにて放送される。