首都圏新都市鉄道はこのほど、つくばエクスプレス(秋葉原~つくば間)の輸送力増強を目的に、交直流車TX-2000系を3編成(18両)増備すると発表した。

つくばエクスプレスのTX-2000系。新たに3編成増備される

つくばエクスプレスは秋葉原駅から守谷駅まで直流電化、つくば駅まで交流電化されており、直流車TX-1000系と交直流車TX-2000系の2種類の車両が存在する。今回の増備では、2008年7月に増備されたTX-2000系をベースとし、V字の前面ガラスの下と車体側面の窓下にスカーレット(TXシンボルカラー)のラインが入る模様だ。

増備車両のおもな改良点としては、車内の室内灯をすべてLED化したことが挙げられる。これにより、既存車両と比べて消費電力が約23%削減されるという。座席はこれまでより厚みを持たせて座り心地の改善を図り、吊り革の高さを5cm下げてよりつかまりやすくした。ヒーターの容量アップと取付位置の変更で暖房効果を高め、かばんなどが引き込まれないようにドア入口部のゴムの形状を変更するなど、快適さと安全性も考慮された。

同路線は2005年の開業以来、輸送人員が順調に増加している。2011年度は震災後の計画停電による一部運休、夏季期間中の80%ダイヤでの運行などの影響を受けたものの、1日あたりの旅客輸送人員は約29万人で、前年度と比べて約7,000人増加している。2012年度も「安全・安定・安心輸送」を課題に、長期的に安定的な経営をめざすとのこと。