それではようやく外観などもチェック
さて、キーボードさえ見てしまえば、残りの部分は、「どうせThinkPadなのだから、今までどおり良いに決まっている」などと、実はそれほどモチベーションが上がらなかった筆者である。それでも見ていると、結構面白い部分はあるもので、やはり全て紹介せざるを得ないだろう。
まず基本スペックを紹介しておこう。直販CTO次第になるが、試用機ではCPUがIntel Core i5-3320M、チップセットがMobile Intel QM77 Express、メモリが8GBのDDR3、グラフィックスがNVIDIA NVS 5200M 1GB(NVIDIA Optimus接続)、WiMAXやBluetoothも備え、ストレージがMicron C400 SSD 128GB、光学ドライブがDVDスーパーマルチ、バッテリは標準の6セルというもの。ディスプレイは14型の解像度はHD+の1600×900ドットで、直販CTOでは1366×768ドットも用意する。本体サイズはW343×D230×H21.2~26mmで、重量は約1.79kg。基本的に、外観はT410sとほぼ一緒だ。重量もほとんど変わらない。ただ、1440×900ドットのパネルから、1600×900ドットのパネルに変わっているので、本体がちょっとだけ横長で、縦が短くなっている。
このパネル変更だが、どちらかといえば縦解像度を重視する筆者の場合、アスペクト比が横長で、ちょっと不満に思ってはいたのだが、縦900ドットは確保した上に、横の作業領域が広がっており、実際に使用してみた感触では上々であった。テキストエディタで横にアウトラインを表示したり、画像編集時にツールウィンドウを出してみたりすると、(縦解像度を減らすことだけは避けてほしいが、それを維持してもらえるのであれば)横解像度があるのもいいものだな、と認識を改めることとなった。
ハードウェア内部では、ストレージが2.5インチ対応なのも嬉しい。T410sでは、1.8インチで、あまり出回らないものだったので苦労した記憶があるが、T430sでは、豊富に選べるSSD/HDDに、ネジ1本外すだけで簡単に換装できる。ちなみに、光学ドライブのベイには、2.5インチ対応のストレージマウンタを利用した追加ストレージのオプションもある。システムは高速なSSD、データ格納は大容量なHDDといった構成にアップグレードするのも非常に簡単だ。相変わらず、状況に応じたアップグレードが容易で、長期間、第一線で使い続けることを前提とした良仕様である。
ドライブベイデバイスの例。左からHDDマウンタ、DVDドライブ、スペースセーバー。ほかにも拡張バッテリなどもここに搭載可能だ |
HDDマウンタのオプションには、2.5インチ500GBのHDDが載っていた。これの換装も容易だろう |
動作音や発熱だが、世代が上がったフクロウファンが優秀なのだろう。通常電圧のIvy Bridgeに、ディスクリートGPUのNVIDIA NVS 5200Mまで内蔵しているのだが、動作ノイズはT410sと同等かそれ以下。発熱に関しては、パームレストやひざ上使用時の底面など、実際に触れて感じた部分の温度が、かなり低く抑えられている印象だ。T410sはヒートシンク排気のあたりや、底面がそこそこ発熱していたのだが、T430sでは比較して気にならないレベルに改良されていた。