米Microsoftは6月20日(現地時間)、次世代携帯プラットフォーム「Windows Phone 8」を発表、サンフランシスコで始まったWindows Phone Summitでその概要を説明した。
「Windows Phone 8は、Windows 8を動作させているのと同じコア技術を基盤としている」とWindows Phoneチームを率いるJoe Belfiore氏。パソコンおよびタブレット向けのOSとの共通性は、豊かな性能や機能をWindows Phoneにもたらし、アプリ開発者やハードウエア開発者のチャンスを広げる。新機能・強化機能として今回は、以下の8つが公開された。
マルチコアプロセッサ対応:Windows Phoneはシングルコアでもスムースに動作するが、Windowsコアのピギーバックが提供するマルチコア・サポートを採用して上限を広げる。
大きく精細なスクリーン:新たに1280×768ドットと1280×720ドットをサポートする。
柔軟なストレージ:取り外しできるmicroSDカードに対応。写真や動画、音楽など、より多くのメディアを携帯電話で楽しめ、たくさんのファイルでも容易にPCとやりとりできるようになる。
NFCワイアレス共有:近距離無線通信NFC(Near Field Communication)をサポート。他のNFC対応デバイスとタップさせるだけで、写真やOfficeドキュメント、コンタクト情報などを共有できる。
Internet Explorer 10:PC・タブレット向けのInternet Explorer 10と同じWebブラウジングエンジンを搭載。高速に動作し、SmartScreen Filterなど先進的なフィッシング対策機能を備える。
Wallet:デビットカード、クレジットカード、クーポン、搭乗券などを管理できる新しいデジタルサイフ。
マップと道順:Nokiaのマッピングサービスをプラットフォームレベルでサポート、多くの国で詳細なマップやターンバイターンのナビゲーションを提供する。マップはオフライン機能を備える。
アプリとゲーム:Windowsコア技術を基盤とするWindows Phone 8では、リッチなアプリやゲームを楽しめる。
新しいStartスクリーンも公開された。3つサイズのLive Tileと豊富なテーマカラーで、より柔軟にカスタマイズできるようになる。
Windows Phone 8は新世代技術への移行となり、既存のWindows Phoneハードウエアは動作要件を満たさない。Windows 8へのアップデートの提供は行わないという。ただし、新しいStartスクリーンをWindows Phone 7.5でも利用可能にするアップデートをリリースする。同社はこれをWindows Phone 7.8と呼んでいる。