バンダイは14日、現在東京ビッグサイトにて行われている「東京おもちゃショー2012」(一般公開日は16日、17日)のバンダイブースにて、「超合金マジンガーZ 新商品発表会」を開催した。
今回発表された新商品は『DX超合金魂 マジンガーZ』で、2012年12月発売、価格は36,750円。"かつて少年だった大人たちへ贈る究極のマジンガーZ"をコンセプトに掲げて製作された本商品は、バンダイが培ってきたフィギュア製作のノウハウを結集させ、これまでさまざまな形で立体化されてきた『マジンガーZ』の集大成とも言えるフィギュアに仕上がっている。(詳細は下記)
商品発表のほかには、『マジンガーZ』の原作者・永井豪を招いてのトークショーや、水木一郎によるステージイベントも行われた。トークショーに登場した永井は、早速「超合金マジンガーZ」を手に取り、「発売当初に却下された"目が光って音声が出るマジンガーZ"がまさか発売されるとは……40年ぶりの夢が叶いました」と感慨深い様子で、足のパーツを外し、内部構造をうれしそうに眺める。そして、『マジンガーZ』が長年愛され続けてきた理由について問われると「強くなりたいという少年の願望やイメージが"マジンガーZ"には込められているからではないでしょうか」と少年のような笑顔で答えていた。
マジンガーZといえば、主人公が巨大ロボットに乗り込んで操縦し、後に「巨大ロボットアニメ」と呼ばれるジャンルを作り上げた初めての作品。永井は、このロボット同士の戦いを描くきっかけになった作品について『鉄腕アトム』や『鉄人28号』を挙げ、「自分が漫画家になったらもっといいロボットマンガを描きたいという思いがあった」と当時を振り返る。この構想から『マジンガーZ』への誕生は意外な出来事にあり、「車の渋滞に捕まった時に"車のようにロボットを運転できないものか?"ということからヒントを得て『マジンガーZ』の構想が生まれました」というエピソードも明かした。
その後、行われたステージイベントでは、水木が『マジンガーZ』のオープニングテーマを含む3曲「ぼくらのマジンガーZ」「Zのテーマ」「マジンガーZ」をメドレーで大熱唱。会場を大いに盛り上げた水木は「40年間、世界の人たち支えられてなお、まったく色あせない楽曲に出会えたことを誇りに思いうれしく思います」と熱く語る。ラストはお決まり「Z!」のおたけびで会場を再びぶち上げ、イベントは大盛況のまま幕を閉じた。
なお、本日発表された『DX超合金魂 マジンガーZ』には、「マジンガーZ」の世界観をこれまでにない高いレベルで再現したさまざまなギミックが搭載されている。前面の外装パーツは取り外し可能、精密な内部メカニックも超合金で再現。肘を大きく折り曲げることができるほか、足、膝はもちろん、肩から指先まで多くの可動部位が設けられており、全高約30cmの大きなボディを自在にポージングすることが可能となっている。
サウンド・発光ギミックでは、アニメの主題歌など3曲(インストゥルメンタル)、「ロケットパーンチ!」「パイルダーオ~ン!」など、主人公・兜甲児(CV:石丸博也)の名セリフや効果音を内臓。目や胸部にはLEDを搭載し、「光子力ビーム」や「ブレストファイヤー」の発光も再現し、これらは赤外線リモコンでの操作が可能に。「格納整備基地」付属でディスプレイも楽しむことができ、台座には可動式LEDが付属。下からのライトアップも楽しめる。
そして本商品の初回生産分には、「マジンガーZ」の原作者・永井豪がこの商品のために描き下ろした漫画を同梱。商品の発売にあたり、永井豪から以下のコメントが寄せられている。
永井豪のコメント
マジンガーZ が誕生し、今年40周年を迎えた。ジャンボマシンダーと超合金シリーズが発売され大ヒットした当時、『パイルダーオ~ン! というかけ声が出たら良いな~』とか、『マジンゴー!の時に、目が光ったらおもしろいのに』というリクエストをオモチャのプロデューサーさんにしたら、『値段が高くなって子どもたちが買えなくなります』と言われた。ところがこの度『DX 超合金魂 マジンガーZ』の発売をもって、私のタワゴトが現実化するという。誠に嬉しい。あの頃少年だったファンたちもきっと、私と同じような夢を描きながら大人になっていったと思う。『マジンガーZ 魂』は不滅だ。これからも、新たな少年ファンが増えていくのではないかと楽しみにしている
歴代の『マジンガーZ』の立体化商品、左から「ジャンボマシンダー マジンガーZ」(1973年) 「超合金マジンガーZ」(1974年)、「超合金魂マジンガーZ」(1997年)、そして「DX超合金魂 マジンガーZ」(2012年) |
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