パナソニック株式会社エコソリューションズ社は、やわたメディカルセンター、北陸体力科学研究所と共同で、酸素微細気泡入浴は、普通入浴と比較して交感神経の緊張を抑えながらも温浴効果が認められることを検証した。 

同社は、酸素を飽和濃度以上に溶かし込み、マイクロバブルを多く含んだお湯に入浴する酸素微細気泡入浴と、通常のお湯に入浴する普通入浴の比較実験を実施。検証は、41~50歳の健康な男女各6名を被験者とし、「39℃酸素微細気泡入浴」「39℃普通入浴」「41℃普通入浴」の3種類の入浴方法で行った。室温は26.5~27℃、入浴時間は10分。1日1回同じ時間に入浴し、入浴前から終了40分後までの皮膚表面温度、体温、心電図、血流、血圧を測定した。

調査では「39℃の酸素微細気泡入浴と39℃の普通入浴」では皮膚血流や皮膚表面温度の上昇が持続。体はよく温まっているうえ、さらに緊張状態となる交感神経活動が抑えられたことがわかった。

酸素微細気泡入浴、普通入浴とも温度は39℃

一方、「39℃の酸素微細気泡入浴と41℃の普通入浴」では、酸素微細気泡入浴は普通入浴と同程度に皮膚温度は高く維持。普通入浴では緊張状態となる交感神経の働きが強くなるが、酸素微細気泡入浴では交感神経活動が抑制され、リラックスする副交感神経活動が高くなったことがわかった。

酸素微細気泡入浴の温度は39℃、普通入浴は41℃

この検証結果から、酸素微細気泡入浴は普通入浴に比べて2℃低い湯温でも同程度の温まりを得ることができることと、交感神経を刺激せずに温浴効果が期待できることが明らかとなった。酸素微細気泡入浴は、ぬるめの温度でもリラックスしながら温かく入浴できる効果があるとみられる。この検証については2012年6月8日~9日に秋田県田沢湖にて開催された、第77回日本温泉気候物理医学会総会にて発表された。

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