Ustreamやニコ生など、インターネットストリーミング放送が盛り上がりを見せるなか、そのなかで一定のニーズを得ているのが、ゲームプレイ映像のストリーミングだ。COMPUTEX TAIPEI 2012のAVerMediaブースには2モデルのゲームストリーミング向けキャプチャカードが展示されていた。
ひとつ目の製品はPCゲーム用の「Live Gamer HD」。まさに自機でプレイしている映像をストリーミングできる製品だ。PCI Express x1カードで、ブラケット側にはHDMI入出力端子と音声入出力端子を備え、PCのディスプレイ出力からの映像をHDMI端子から取り込み、再度出力側から出してディスプレイに接続する。H.264対応のハードウェアエンコーダーを搭載することで、ゲームプレイ中のCPUに負荷をかけない仕組みだ。また、自機以外に、他のPCやコンシューマーゲーム機からの映像をキャプチャ、ストリーミングすることも可能だ。入力は1920×1080p@60fpsまで対応するが、録画自体は最大で1920×1080p@30fpsとなる。入力自体はパススルー。欧米での販売は開始しており、価格は200ドル前半とのことだ。スタッフの話では、日本での販売も計画中とのことだ。
HDMI対応、H.264ハードウェアエンコーダーを搭載するLive Gamer HD。右にあるのはコントローラの「Hot Button」 |
デモ機に搭載されたLive Gamer HD。PCのディスプレイ出力からの映像を入力端子に、出力端子からはディスプレイに接続し、映像自体はパススルーしている。Hot ButtonはUSB接続 |
録画のスタートやストップといったコントロールは、有線接続のコントローラあるいはホットキーで可能。コントローラは、大きなボタンを中央に配置し、ワンプッシュで録画の開始、停止を操作できる。管理ツールとしては「RECentral」が付属する。ホットキーの設定、入力ソース毎の接続方法の確認、録画の画質設定等がこのツールから行える。
もうひとつはPCのほかコンシューマーゲーム機やiPad等にも対応する「Game Broadcaster HD」。ソフトウェアエンコードの製品で、価格も150ドルに抑えられていると言う。こちらもPCI Express x1カードだが出力端子が無いため、自機の録画用ではない。入力端子はHDMIとVGA/コンポーネント端子の2つ。ロープロファイルにも対応する。外部コントローラも省かれ、管理ツールも「AVer MediaCenter 3D」に変更されている。なお、ソフトウェアエンコードであるため、フォーマットはLive Gamer HDよりも自由度が高い。AVU、MPEG-2、H.264、WMVに対応しているとされる。