秋田書店は12日、東京・秋葉原の「秋葉原UDXシアター」にて、『別冊少年チャンピオン』の創刊を記念したイベントを開催した。
イベントには『グラップラー刃牙』シリーズの作者・板垣恵介、そして"バキ芸人"としても知られるキャイ~ンの天野ひろゆきが『バキ外伝 創面』の主人公、花山薫のコスプレで登場しまず会場を沸かせた。オープニングセレモニーでは、同誌編集者の沢考史を加えた3人で鏡開きが行われ、3人が「素手喧嘩(ステゴロ)パンチ」を繰り出すと、樽の中からは別冊少年チャンピオン創刊号が出現するという凝ったパフォーマンスを披露。その後は板垣と天野による『バキ』トークが展開された。
トークショーの中で板垣は、バキ対ユージローの親子喧嘩の行方について言及。「自分にとっても試合のようなもの。まだわかりませんが、終わりは近いと思います」と話すと、会場は一気にどよめいた。さらに「この先もっと長く続けようと展開していくと終わらない。ところが終わりに向けると、どんどん終局に向けて話が進んでいくんです」と続け、「僕の計画では、あと10回以内には終わります」と衝撃的な発言が飛び出す。この発言には来場者全員が言葉を失っていた。
しかし、『バキ』最終回宣言をした直後、板垣は「インターバルを置くと思いますが、バキは実家のようなもの。また帰ってきます」と宣言。時間はかかるものの再び『バキ』を描くことを誓い、これが本当の終幕ではないことを明かしている。
板垣はバキシリーズで1番好きなキャラクターについて「自分で描いてきた我が子のようなものですから、どんなに隅っこに登場したキャラクターもすべて好きです。みんなかわいいんです」と親心を覗かせ、「作品がそうであるように、自分が作家として成長できました。人生と作品って変わらないぐらいに、共に成長してきたんだと思います」と、連載当初からの心境を変化を打ち明けた。
そのほか、「鎬昂昇(しのぎこうしょう)」の技「紐切り」の由来を「とある先生に人体の解剖図を見せてもらったところ、人体には血管や神経などの配線がすごかった。この誰でもわかる配線を切ればいいんじゃないか? ということで、あの技が生まれました」とエピソードを交えて解説した。
『別冊少年チャンピオン』は、新たな『少年チャンピオン』ブランドの漫画雑誌で、『クローズ』『スカーフェイス(改め創面)』の2大タイトルを中心に、多ジャンルからチャンピオン級の面白漫画が集結。総ページ670の大ボリュームで毎月12日、創刊号は特別価格550円で販売される。