モリッシーの王室嫌いは今に始まったことではないが、皮肉めいた語り口と独特のユーモアはやはり痛快。少しでも長く歌い続けて欲しい (C)BANG Media International

元ザ・スミスのフロントマンであり、今年4月末からの来日公演では日本のファンから熱く迎えられたモリッシーだが、2年後、自身55歳をもって音楽業界から引退する可能性についてJuiceOnline.comに明かしている。

「自分がこんなところまできてしまったことにちょっとショックを覚えている。音楽をやって30年になるし、最近は特に老けこんでしまって、皆がそう思うことだろうけど、少し滅入るね。身体つきも変わってくるし、どうにもできないことなんだ」

モリッシーのキャリアはザ・スミスのボーカルとして1982年に始まったが、1988年に同バンドが解散した後、今日まで9つのアルバムを発表し、ソロとしてのキャリアを築いてきた。

先頃のアジアツアーでは、日本はもちろんだが、特にインドネシアのジャカルタではファンの熱狂的な歓迎を受けている。モリッシーは、自身のブログに「ジャカルタのファンは全曲をすさまじく大きい声で歌い、その声はステージのマイクで全部拾うことができた。とてつもなく大きな愛の音に変わっていったんだ。今までの僕の人生でこんな観衆に迎えられたことはなかったよ。僕らは舞台裏でジャカルタのファンがくれた喜びに呆然としたのさ」と綴っている。

モリッシーはまた、先日英エリザベス女王即位60周年を祝う式典が行われた母国イギリスを、ツアーのために離れていることに喜びを示し、再度王室嫌いを表明している。「イギリス政府は中東の独裁政権を穏やかに非難している一方で、地球上で最も多く支払いを受け取り過ぎている。イギリスの"王族"の無益さ、さらにその過激な統治主義を全く検証していない。僕たちの尊敬を得るようなことは何もせず、見返りに何でも要求するんだ。これは狡猾で法外な形の生活保護不正受給だね」

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