鉄道友の会はこのほど、2012年ブルーリボン賞が東日本旅客鉄道(JR東日本)E5系に、ローレル賞が日本貨物鉄道(JR貨物)HD300形式900番代に決定したことを発表した。ブルーリボン賞・ローレル賞は、鉄道友の会が毎年1回、前年度中に営業運転に就いた車両の中から選定している。
ブルーリボン賞は会員の投票をもとに、選考委員会が優秀と認めた車両が選ばれる。今年は10車種がノミネートされ、その中から東北新幹線「はやぶさ」などで活躍中のE5系が選出された。日本で初めて時速300kmを超える速度で営業運転をめざし開発されたこと、本年度末までに国内最高となる時速320kmでの営業運転開始を見込んでいることなどを理由に、多くの会員の支持を集めたという。
ローレル賞は製造企画・車両性能・外形・室内のデザインなど、いずれかに卓越したものがあると認められた車両を選定している。31車種の中から選ばれたHD300形式900番代は、既存のDE10形に代わる機関車として開発が進められ、国内のディーゼル機関車では初めてハイブリッド方式を実用化。入換用の機関車と位置づけられ、おもに貨物駅で使用されるため、表舞台に登場する機会は少ないが、あらゆる環境に配慮し、日本の機関車技術の発展に寄与したことが評価された。