COMPUTEX TAIPEIが間もなく開幕する。台湾・台北市で毎年この時期に開かれる世界最大級のコンピュータ見本市だ。2012年の会期は6月5日から6月9日までの5日間。会期中は新製品のブース出展を中心に、関連イベントも各種豊富に行われる。今年はWindows 8を控えたCOMPUTEXということで、例年主役のハードウェアのみならず、この次世代OSの新トピックも期待できるだろう。

COMPUTEXの展示ブース会場のひとつ、台北世界貿易センター内の開幕前日の様子。まだブースの設営工事中

翌日の朝には開幕なのだが、いつものように(?)、間に合うのかと不安になるほど「絶賛準備中」感がただよっていた

なお、記事掲載時点ではCOMPUTEXは開幕前ではあるが、COMPUTEXの会場周辺では、メーカーが独自に催した記者発表会などが既にいくつか実施されている。詳しいレポートはCOMPUTEX会場の本オープン後にお届けするとして、それらの内容を少しだけ紹介しておくと、米Intelが高速汎用データ伝送技術「Thunderbolt」のアップデートを発表している。これまでAppleのMac製品向けに製品化されていた同インタフェースだが、チップの設計を改良した第2世代に移行させるとともに、Windowsプラットフォーム向けに提供を開始することが発表された。同会見場には、Thunderboltを搭載する、メーカー各社のWindowsノートPC製品や、マザーボード製品などが公開されていた。

Intelが「Thunderbolt」のアップデート。左写真のチップは、左から第1世代(Appleが既に採用していた既存世代)、真ん中が第2世代で、チップサイズが小さくなったほか、ホスト用に2ポート対応している。右はデバイス用の1ポート対応チップで、さらに小型化

その「Thunderbolt」のチップをオンボード搭載した新型マザーボードが展示されていた。チップセットはIntel 7シリーズ

GIGABYTEのThunderbolt搭載新マザーボード「GA-Z77X-UP5 TH」。ちなみに電源供給周りが結構変わっており、UltraDurableも刷新されていた。詳細は後ほど

MSIのThunderbolt搭載新マザーボード「Z77A-GD80」。GD80ということで、同社のIvy Bridge向けではハイエンドクラス

こちらは「Thunderbolt」搭載のノートパソコン

未発表ノートが展示されており、これはLenovoの「ThinkPad T430s」(と本体に書いてあった)。現行のT420sのIvy Bridge世代後継モデルだろう。詳細はわからないが、いわゆるThinkPadの"7列キーボード"ではない、見慣れないアイソレーション型のキーボードが搭載されていたのも気になった

ほかにも、台湾を本拠地とするASUSTeK Computerは、Windows 8のARMプロセッサ向けバージョンである、「Windows RT」を搭載したキーボードドック装着型タブレット「ASUS Tablet-600」を発表したり、Windows 8世代の新機軸ノートPCとして、ディスプレイ天板面にも液晶を備え、裏表2面の表示ディスプレイを持つ、「ASUS TAICHI」を発表するなど、インパクトの大きい新製品を多数公開している。

Windows 8のARM版、「Windows RT」を搭載した「ASUS Tablet-600」

主なスペック。クアッドコアのTegra 3を搭載している

Android搭載のASUS Transformerシリーズと同様の、キーボード・ドッキング機構を持つ

裏面(天板側)にも液晶ディスプレイを備える「ASUS TAICHI」

普通のノートとしても使え、同時に天板面に画面表示させることもできる

ディスプレイを閉じてしまえば完全にタブレット。裏面の表示画面は表面画面からコントロールできるので、対面で使うのにも最適。筆者は、「天板側にフルスクリーン画像を表示するだけで、簡単に"痛い"パソコンができちゃうじゃないかっ!」と思ったりした

マイナビニュース編集部では、今年のCOMPUTEX TAIPEI 2012でも、取材班を派遣して、現地からの生のレポートを随時お届けしていく予定だ。開幕後の続報にご期待いただきたい。