菌やカビなどの微生物について調査研究している衛生微生物研究センターは1日、多くの人が菌の増殖やニオイを気にしている食卓やキッチンの台ふきんについて、一般家庭を対象に行った実態調査の結果を発表。水拭きだけでは菌を除去できないどころか、逆に繁殖した菌を押し広げているという実態を明らかにした。

毎日のアルコール除菌拭きを(ジョンソン「カビキラー」使用例)

調査では一般家庭13件の台ふきんを回収し、付着している雑菌の数を測定。すべての台ふきんから大量の雑菌(約8割から1,000万個/10cm2以上)が検出された。これらの台ふきんで食卓を普段どおりに水拭きしたところ、水拭き後も約9割の食卓が雑菌にまみれ、約7割で水拭きの前を上回る雑菌が検出されている。

また、食卓と同じ台ふきんで拭くことも多い調理台やシンク周辺も同様の結果となった。調理器具や野菜を置くことの多い調理台、菌が好む水分が多いシンク周辺など、ともに水拭きでは雑菌が減少せず、拭く前を上回る雑菌が検出された例も報告されている。

同センターでは、室内の温度・湿度が高くなりがちな梅雨以降、雑菌をほぼゼロに抑えることことがわかっているという「アルコール除菌拭き」を、毎日の習慣にする必要性を訴えている。

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