レノボ・ジャパンは5日、ThinkPadのフラグシップシリーズ、ThinkPad Tシリーズの新世代製品で、Tシリーズ中でも薄型軽量のプレミアモデルとなる14型の「ThinkPad T430s」を発表した。Ivy Bridge世代のIntel Coreへプラットフォームを刷新し、キーボードを含むボディデザインの改良なども施されている。発売は本日より順次開始し、個人向け販売は直販サイトを通して6日から。価格はCTO構成によるが、Core i5-3320M搭載時のWeb直販サイトでの参考ダイレクト価格で、135,000円前後を予定。
今世代の大きなトピックとして、IntelのIvy Bridgeアーキテクチャへの移行と、キーボードの変更が挙げられる。特にキーボードは従来ThinkPadを一貫して特長付けていた伝統の「7列キーボード」から、新たにアイソレーション型の6列キーボードへと変更されている。新キーボードは、これまでThinkPad X1シリーズで採用されていたものを改良したもので、タッチフィーリングなど"打ち味"の部分は伝統の7列時代のものを継承しつつ、よりシンプルで合理的なレイアウトを盛り込んでいるという。またキーボードでは、暗所での利用のための7列時代同様のキーボードライトに加え、新たにキーボードバックライトの点灯にも対応している。
システム高速化のLenovo EE技術も進化し、一般的なWindows PC比で起動時間を40%向上させる「RapidBoost」や、工場出荷時のプレーンなシステム状態での高速性を継続利用後も維持できる「BootShield」などの技術を備える「Lenovo Enhanced Experience 3 for Windows 7」となった。内部ハードウェア面でも、内部プロセッサの高効率冷却を実現する「フクロウファン」が、ファンブレード等の見直しでさらに効率が向上した第6世代フクロウファンへと強化。ほかにも、「ThinkEngine」と呼ばれるシステム監視・コントロール用の独自ICチップを新たに追加搭載し、電源回路の温度管理による信頼性向上や、動作時、ハイバネ時の消費電力低減といった効果なども実現している。
また、今世代の新ThinkPadで、T430sのみが備える特徴として、30分のAC接続でバッテリを80%まで急速充電できる「Lenovo RapidCharge」機能や、米Intelの高速汎用データ伝送技術「Thunderbolt」の搭載(オプション)にも対応している。
構成はCTOによって変わるが、基本的な構成として、ディスプレイが14型HD解像度で光沢なしのLEDバックライト液晶、CPUがIntel Core i5-3320M(2.60GHz)、チップセットがMobile Intel QM77 Express、メモリがDDR3 PC3-12800 4GB、ストレージが320GB HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチ、OSがWindows 7 Proffesional SP1 64bitなど。重量は約1.79kg。バッテリ駆動時間は約6.1時間。
CTOオプションでは、ディスプレイの14型液晶HD+(1600×900)への解像度アップにも対応。NVIDIA Optimus対応でディスクリートGPUを搭載することもできる。ほか、本体サイズなども含む仕様詳細は現時点では未公開。明日6日の個人向け販売開始のタイミングで公開されるものと見られる。