レノボ・ジャパンは5日、ThinkPadの軽量モバイルシリーズ、ThinkPad Xシリーズの新世代製品として、12.5型の「ThinkPad X230」を発表した。Ivy Bridge世代のIntel Coreへプラットフォームを刷新し、キーボードを含むボディデザインの改良なども施されている。発売は本日より順次開始。価格は、Web直販サイトでのダイレクト価格で170,000円前後から。
今世代の大きなトピックとして、IntelのIvy Bridgeアーキテクチャへの移行と、キーボードの変更が挙げられる。特にキーボードは従来ThinkPadを一貫して特長付けていた伝統の「7列キーボード」から、新たにアイソレーション型の6列キーボードへと変更されている。新キーボードは、これまでThinkPad X1シリーズで採用されていたものを改良したもので、タッチフィーリングなど"打ち味"の部分は伝統の7列時代のものを継承しつつ、よりシンプルで合理的なレイアウトを盛り込んでいるという。またキーボードでは、暗所での利用のための7列時代同様のキーボードライトに加え、新たにキーボードバックライトの点灯にも対応している。
システム高速化のLenovo EE技術も進化し、一般的なWindows PC比で起動時間を40%向上させる「RapidBoost」や、工場出荷時のプレーンなシステム状態での高速性を継続利用後も維持できる「BootShield」などの技術を備える「Lenovo Enhanced Experience 3 for Windows 7」となった。内部ハードウェア面でも、内部プロセッサの高効率冷却を実現する「フクロウファン」が、ファンブレード等の見直しでさらに効率が向上した第6世代フクロウファンへと強化。ほかにも、「ThinkEngine」と呼ばれるシステム監視・コントロール用の独自ICチップを新たに追加搭載し、電源回路の温度管理による信頼性向上や、動作時、ハイバネ時の消費電力低減といった効果なども実現している。
複数のモデルをラインナップするが、直販モデルの基本モデルとなる「23202EJ」の主な仕様は、ディスプレイが12.5型HD(1,366×768ドット)で光沢なしのLEDバックライト液晶、CPUがIntel Core i5-3320M(2.60GHz)、チップセットがMobile Intel QM77 Express、メモリがDDR3 PC3-12800 2GB(最大16GB)、ストレージが320GB HDD、OSがWindows 7 Professional SP1 32bit。
インタフェースはWiMAX、IEEE802.11a/g/n、GigabitEthernet、Bluetooth 4.0、Powerd USB 2.0×1、USB 3.0×2、Mini Displayport×1、D-Sub×1、マルチカードリーダ、ExpressCard/54スロット、ステレオミニジャック、HD(720p) Webカメラなど。本体サイズ/重量はW305×D206.5×H19~33.6mm/約1.48kg。バッテリ駆動時間は約9.4時間。
ほか、ThinkPad X230派生の廉価シリーズとなる「ThinkPad X230i」も用意しており、プロセッサのスペックなど一部内部コンポーネントのグレードを下げることで、こちらは、Web直販サイトでのダイレクト価格で135,000円前後からの価格となっている。