私、ライターNがRUN婚の現場に潜入!

 世の中は今、ランニングブームである。休日ともなると、ランナーの聖地である皇居周辺には老若男女問わず多くのランナーたちが集まり、各々のペースでランニングを楽しんでいる。ただ走るのは好きだけれど、一緒に走ってくれるパートナーがいればもっと楽しいのに…と思っている人も多いはず。そんな願いをかなえるのが、ランニングの趣味を活かしながら婚活する「RUN婚」というイベントだ。そこで実際に婚活支援サービスを提供するパートナーエージェントが手がけるRUN婚の現場に私、ライターNが潜入。どういったことが行われているのかをレポートする。

なお今回は、非会員同士がランニングをしながら婚活するイベントだったが、会員になると他にも、例えばゴルフやワインなどの趣味をいかしたイベントに参加できるそうだ。

皇居からスタート

 開始時間は朝8時。30分前になると参加者が続々と到着し「おはようございます」とあいさつ。今日の集合場所は皇居前にある「JOGLIS(ジョグリス)」というランニング施設。ロッカーやシャワー完備など、まさにランナーのステーション的存在である。新緑が美しい皇居で、すがすがしい空気を感じながらのランニング……すばらしい。そんなことを考えつつ私は参加者全員と準備運動をしてスタート地点へ。

「JOGLIS」では1回700円でシャワーが使える

準備体操はしっかりと

 今回の参加者は都内、横浜在住の人が多く、埼玉県から来ている人もいた。年齢は30~40歳後半。職業は公務員やWEBデザイン会社の経営者などさまざまだった。参加者にランニング経験を聞いたところ、年に数回マラソン大会やトライアスロンに出場している人や、中には会社の休憩時間に走っているという人もいた。男性は白や黒のウェア、女性はライトグリーンやピンクのスタイリッシュなウェアを着ている人が多い。

このコースは皇居1周約5kmを1時間かけて走る。何かと足止めされる信号機がないのでストレスなく走れるのは魅力的だ。ランニング中に見える景色は国立劇場や国会議事堂、東京国立近代美術館など観光としても楽しめる。 スタッフの「スタートしてください」の合図に、普段から走り慣れている参加者の足は軽快に動きだしていた。私も後を追って様子を伺う。

爽快感と達成感を参加者全員で味わう

 走り始めて5分。2列になって走っている参加者は、男女関係なく隣にいる人に話しかけている。走るスピードは会話ができるくらいのゆっくりとしたペースである。先ほどまでの眠そうな顔が一転、見えるのは参加者のさわやかな笑顔。趣味のランニングについて話しているようだ。同じ趣味の知り合いも増えて、婚活もできる。なんと充実した時間だろうか。言っておくが今の時刻は、日曜のまだ朝8時半である。 汗とともに緊張感も流れてしまったのか、コース中盤からは3、4人のグループで話したりと和気あいあい。これが婚活の一部?と疑ってしまうほどだ。今回のランニングについて参加者に話を聞いたところ「確かに恋人、結婚相手を探すのが目的ですが、みんなでランニングして、会話することもすごく楽しいです」と笑顔で話してくれた。全体的に言えることだが、参加者の表情がとても明るかった。

 参加者の中で印象的だったのが、列の最後尾を走っていた男性のAさん。Aさんはトライアスロン経験者で、十数年の水泳歴があるスポーツマン。普段は男性の多い職場で、女性との接点は少なく、今回のイベントに参加したのだという。年齢は40代ですらっとした長身の人だ。Aさんは隣にいた小柄な女性のB子さんに話しかけ、ゆっくり会話を楽しみながら走っていた。女性の走るペースに合わせ、後ろから追い越す他のランナーに注意しながらB子さんを気遣うAさんに、後ろから見ていた男の私でも好感をもってしまった。

皇居を1周約1時間でゴール。参加者の顔からは、汗をかいた爽快感と走りきった達成感が伝わってくる。普段の運動不足が否めない私はゼーゼーと息が荒いものの、参加者と一緒にその達成感を味わえたことがうれしかった。「JOGLIS」でシャワーと着替え、女性はパウダールームでお化粧も済ませ、パーティー会場へ。

緑の多い皇居周辺で走るのは気持ちが良い

ツツジなど季節の花も楽しめる

走り終えた参加者の笑顔が伺えた

アルコール無しのさわやか婚活

 今回の会場は半蔵門駅すぐのカフェ「LAHAINA(ラハイナ)」。店内は自然光が差し込む明るい空間で、テラス席との壁が無いため開放的である。9時40分、お店に着いた参加者たちが席につく。このイベントはランニングした後に朝食ビュッフェがいただけるもので、アルコール類は一切なし。婚活というと夜にアルコールのイメージがあるが、これは180度真逆の、いわば「さわやか婚活」である。ビュッフェの内容はスクランブルエッグやソーセージ、枝豆や春雨を使ったサラダ、パンにフルーツなど。ジュースのほかコーヒーも飲み放題である。運動したあとということもあり、参加者は皆おいしそうな表情。また食事中は席を自由に移動できるのでランニング中に話していた相手と話の続きをする人もいれば、数人グループになって盛り上がっている人たちもいた。約30分間の食事タイムが終わり、ここからが本番の「自己紹介タイム」である。参加者たちはスタッフの指示で席を移動し、テーブルの上に置いてある番号札を胸につけ、真剣な表情で「自己紹介カード」に記入し始めた。

日の光と木のぬくもりで暖かみのある店内

朝食ビュッフェの様子。野菜や果物たっぷりのメニュー

リラックスして食事をとる参加者

話の糸口を見つける「自己紹介カード」

 自己紹介タイムとは席を移動しながら一対一で自分をアピールする場。ここで必要になるのがこの「自己紹介カード」だ。名前、住所、年齢のほか趣味は何か、お酒は好きかといった項目に記入する。そして自己紹介の際、お互いにこのカードを交換し、話の糸口にするのだ。共通点が見つかれば、ふたりの距離はグッと縮まるのでこの「自己紹介カード」をきちんと書くことが大事。

 この自己紹介カードについて、今回のRUN婚を手がけるパートナーエージェントのスタッフMさんに話を伺った。「このカードのポイントは、交換したふたりがお互いに話の糸口を見つけること。そこで重要になるのが、より多くの情報をていねいに最後まで記入することです。趣味なども具体的に書けば話題は増えますし、話も盛り上がります。ランニング以外で共通の趣味が見つかれば、その分カップルになる可能性も高くなりますよ」

リクエスト集計&カップル発表

 参加者全員の自己紹介タイムが終わり、リクエストの時間。「もっと話がしてみたい」「今度デートしてみたい」と思った人を第1~3希望まで記入する時間である。ここでカップルになれば連絡先を交換できる仕組みである。記入するのは相手の名前ではなく、先ほど胸につけた相手の番号なので、会話中気になった人の番号をメモしておき、この時間にリクエストするのだ。そう、ここで気をつけなければならないのは、相手の番号をしっかりメモしておくことである。

 集計も終わり、いよいよカップル発表。空気が一瞬引き締まる。その静寂を破るようにスタッフの声が会場に響く。

「男性○○番、女性○○番、カップル成立です。おめでとうございます!」

 発声と同時に参加者とスタッフから大きな拍手が。番号で呼ばれ、起立する必要もないのでシャイな人でも安心だ。なお今回のイベントは、ランニングを含め約3時間。その中で18名中4組のカップルが成立。主催のパートナーエージェント全体の4月の成立率は53%と、参加者の半数がカップルになっている。

 私の気にしていた参加者のAさんは見事B子さんとカップル成立していた!

名前や住所、趣味などを記入する「自己紹介カード」

カップル発表の瞬間。参加者の表情にも緊張の色が

見事カップル成立!早速連絡先を交換

 今回の体験記をまとめると、RUN婚に参加するメリットとは、

・最初から同じ趣味という共通点があるので、会話の内容に困らない。また自己紹介カードなどをうまく使って、できるだけ多くの情報を相手に伝えればカップル成立率も高くなる。

・ランニングを通して、爽快感や達成感を共有できるので、お互いの距離が縮まりやすい。また運動したことで緊張感がほぐれ、リラックスして話すことができる。

・「また皇居を走りませんか?」と次の誘いがしやすい。また誘われた相手も一度経験しているのでプレッシャーになりにくい。

・婚活ができて、運動もできるなど充実した時間を過ごせる。また終了時間が午前中なので、休日の時間を有効に使える。

であることがわかった。今回のように趣味を活かしたイベントを選んで、婚活と趣味の両方を楽しんでみてはいかがだろうか。

【今回登場したスポットの情報】
JOGLIS(ジョグリス)
東京都千代田区麹町1-7 FMセンター地下1F
http://www.joglis.jp/

LAHAINA(ラハイナ)
東京都千代田区麹町2-7

※パートナーエージェント会員向けイベント&パーティー
http://www.p-a.jp/party/party_member.html
パートナーエージェント一般向け(非会員向け)イベント&パーティー
http://www.p-a.jp/party/party_guest.html