米Microsoftは5月31日(現地時間)、開発中の次期OS「Windows 8」のRelease Preview版の配布を開始した。Windows 8の最後のプレリリース版 (経験豊富なPCユーザーや開発者から収集したフィードバックを製品の品質向上に活用)であり、Internet Explorer 10、クラウドサービスと連携する新しいWindows 8アプリなどを含み、Windows Storeも利用できる。なお次のリリースは、製品製造向けのRTM (Release to Manufacturing)になる。
Windows 8 Release Previewを試用したい人は、Release Preview版のページからダウンロードできる。導入方法は2つ。Windows 8 Release Previewのセットアッププログラムをダウンロードした場合、同プログラムはインストールしようとしているPCの互換性などを診断し、問題がなければ、最適なバージョンを選択してダウンロードする。インストールプロセスでは、ドライブやパーティション、仮想マシン、別のマシンなどインストール先を選択でき、ISOや起動可能なフラッシュドライブの作成も可能(Windows 7/ Vistaが必要)。もう一つの方法はISOイメージのダウンロードで、インストールメディアに変換してDVDまたはUSBフラッシュドライブに保存してからインストールする。
Windows 8 Release Previewは、日本語、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、韓国語など14言語版が用意されている。システム要件は、1GHz以上のプロセッサ、1GB (32ビット)または2GB (64ビット)のRAM、16GB (32ビット)または20GB (64ビット)のストレージ空き容量、DirectX 9対応のグラフィックス(WDDMドライバー付)など。Windows 7対応のPCならば問題なく動作するが、タッチの使用にはマルチタッチ対応のモニターやタブレットが必要。またアプリのスナップには1366×768以上の画面解像度、Windows Storeからアプリをダウンロードして実行するには1024×768以上となっている。
しばらく前からテクノロジ関連のニュースサイトでWindows 8 Release Previewの完成が報じられていたが、MicrosoftのSteven Sinofsky氏によると、Windows 8 Release Preview (build 8400)をコンパイルしてから英語以外のビルドの作成、ダウンロードイメージのバリデーションなどに1週間を要した。今後Release Previewに対するフィードバックやテレメトリーで大きな問題が見つからなければ、およそ2カ月でRTMプロセスに進み、今年のホリデーシーズンにはWindows 8またはWindows RTで動作する製品が登場することになる。