動作品としては世界で6台しかないといわれる「Apple I」のうちの1つが、米サザビーズ(Sotheby's)によってニューヨークで6月15日(現地時間)に競売にかけられることが話題になっている。Apple Iの想定価格レンジは12~18万ドルで、さらにこれとは別に、故Steve Jobs氏がAtari在籍時代に残したメモ書きも同日にオークションにかけられるという。なお、2010年に英クリスティーズで行われたオークションにおけるApple Iの落札価格は、13万3,250ポンド(21万3,600ドル、約1,755万円)だった

サザビーズのApple Iのオークション情報ページ

この件は9 to 5 Macなどが報じている。サザビーズに出品されるのは「Apple I」の基板やマニュアルを含んだフルセット、そしてJobs氏がAtari時代に記した鉛筆でのメモ書き4ページ分+1ページとなる。後者についてはAtariのビデオゲームWorld Cup Footballに関するものとされている。Apple Iもさることながら、こうしたJobs氏の過去のメモ書きがオークションに出てくるのは珍しい。なお、メモの想定価格は1~1.5万ドルとなっている。わずか数枚のメモ書きでこの価格は驚きだ。

Jobs氏のメモのオークションページ

2010年にクリスティーズで行われたApple Iのオークションの情報は、いまでも同社のWebサイトで確認できる

2010年のクリスティーズオークションの際に筆者は、「1976年当時に666.66ドルで発売されたコンピュータが、現代ではその300倍以上の価格となったことに驚いた」という趣旨のことを書いた。あれから1年半、当時との最大の違いはJobs氏本人がすでに故人となった点だ。あと20日でオープンするオークション、その価格動向と落札者に注目が集まることになる。