英国ロンドンのバッキンガム宮殿で5月23日(現地時間)、米Appleの工業デザイン担当SVPのJonathan Ive氏への大英帝国勲章(Knight Commander of the Order of the British Empire: KBE)の授与式が行われた。英BBCによれば、Ive氏は夫人と双子の息子とともに英国女王に謁見し、ナイト勲章を受け取ったという。なお、Ive氏は2006年に三等勲章(Commander of the Order of the British Empire: CBE)を授与されており、今回の二等勲章(KBE)へは昇爵という形になる。
現在でこそ米国サンフランシスコをベースに活動を続けるIve氏だが、その出身は東ロンドンのチングフォードである。もともとは友人らとともに独立したデザイン会社を営んでいたが、後にクライアントの1社であったAppleへと参画する形となり、その活動は故Steve Jobs氏の復帰とともに本格化する。リードデザイナーとして、iMac以降の製品の数々を手がけてきたのは多くが知るところだ。米国企業での活動とはいえ、産業革命以降も優秀な人材を輩出してきたという意味で、英国出身のこのデザイナーにSir Jonathan Iveとしての栄誉を授けたのだろう。英国ロイヤルファミリーの公式ページでは、KBEの勲章を片手にポーズをとるIve氏と、やはりデザイナーで同時にCBEを授与されたMark Newson氏の2名の写真を確認することができる。