最新スマホから、電気自動車、京まで

続いて、展示会場の様子を紹介しよう。

「お客様とともに描く、これからの社会とビジネス ~ Reshaping ICT - Reshaping Business」というテーマが掲げられた今回の富士通フォーラムでは、「暮らしと社会」、「ユビキタスフロント」、「ビジネス」、「プロダクト・サービス・テクノロジー」の4つのフィールドが用意され、多様なデモが展示された。

暮らしと社会エリアでは、各地の効率的な観光コースを提案する観光クラウドや、地産地消に向けた次世代エネルギーマネージメントシステムなどを紹介。ユビキタスフロントエリアにおいては、先日発表されたばかりの夏モデルのスマートフォンや最新PC、曲面ディスプレイなどが設置されていた。

先日発表されたスマートフォンの夏モデル

軽量、低消費電力の曲面ディスプレイ

また、ビジネスエリアにおいて、"ものを作らないものづくり"を実践するバーチャルファクトリーや、エネルギーマネージメントを支援する環境経営ダッシュボードが披露されたほか、プロダクト・サービス・テクノロジーエリアでは、電気自動車とクラウド基盤の融合デモやスーパーコンピュータ京なども用意されていた。

電気自動車とクラウド基盤をつないだソリューションのデモ。エンジンの起動/停止には静脈認証が使われる

透明のラックに収納されたスパーコンピューター京

スパコンTOP500で1位を獲得した認定証も展示

ビッグデータ時代に欠かせない技術

さまざまな技術が披露された展示会場においてシステム管理者の関心を集めたのが、プロダクト・サービス・テクノロジーエリアに設けられたクラウドコンピューティングゾーンである。

こちらでは、ビッグデータ時代に欠かせない、重複排除、自動階層制御などのストレージ関連技術も詳しく紹介。また、今年4月24日に発表された同社ストレージシステムの新版「ETERNUS CS800 S3」や、5月9日に発表されたばかりの、導入/設定をごく簡単な操作で終えられる新製品「ETERNUS VX700 series」などが展示されていたほか、プライベートクラウド環境の構築に必要なハードウェア/ソフトウェア一式を揃えた統合パッケージ「Cloud Ready Blocks」も実機とともに紹介され、注目を浴びていた。

クラウドコンピューティングゾーン

ETERNUS CS800 S3などを収納したラック。重複排除、自動階層制御、遠隔バックアップなどのデモに使われた

プライベートクラウド環境の構築に必要なハードウェア/ソフトウェア一式を揃えた統合パッケージ「Cloud Ready Blocks」のEnterprise Model。同社のクラウドサービス「FGCP/S5」や、沼津ソフトウェア開発クラウドセンターでの自社運用、および約2000件の商談/構築のノウハウを集約したベストプラクティスになっている

Cloud Ready Blocksのセルフサービスポータル画面。新規環境の構築もテンプレートから選ぶだけ。必要に応じてCPU数やメモリ容量などのカスタマイズもできる。システム管理者の承認が完了すれば、7、8分で利用開始可能

煩雑な導入/設定作業を省略できる仮想化環境向け新ストレージ「ETERNUS VX700 series」。5月9日に発表されたばかりだが、すでに問い合わせが多数あるという

新たなボリュームを作成する際も、ボリューム名を付けて仮想サーバを選ぶだけ。性能やRaid構成などを気にする必要がない。スケーラビリティにも優れる

Eternusを中心としたストレージソリューションについては、追って紹介していく予定である。そちらも楽しみにしてほしい。