総務省は16日、2012年1~3月期の個人企業経済調査(動向編)の速報を発表した。それによると、今期の個人企業の業況判断DIはマイナス71.2で、前期(2011年10~12月期)のマイナス67.8に比べて3.4ポイント悪化した。
同調査は、個人で「製造業」「卸売業、小売業」「宿泊業、飲食サービス業」「サービス業」 を営んでいる事業所を対象に実施しているもの。事業所の営実態を明らかにし、景気動向の把握や中小企業振興のための基礎資料などを得ることを目的としている。
「DI」とは、「Diffusion Index(ディフュージョン・インデックス)」の略で、「良い/好転」と回答した事業所の割合から「悪い/悪化」と回答した事業所の割合を差し引いた値をさす。
今期の業況判断の割合を見ると、「良い/好転」は2.6%、「普通/不変」は23.6%、「悪い/悪化」は73.8%で、DIはマイナス71.2となった。
今期の業況判断DIを産業別に見た場合、「製造業」では「良い/好転」が4.3%、「普通/不変」が28.0%、「悪い/悪化」が67.7%、DIはマイナス63.4で、前期のマイナス58.9から4.5ポイントも悪化し、調査対象の4産業のうち最も大きい下げ幅となった。
「卸売業、小売業」は、「良い/好転」が2.9%、「普通/不変」が23.9%、「悪い/悪化」が73.2%、DIはマイナス70.3で、前期のマイナス67.3から3.0ポイント悪化した。
「宿泊業、飲食サービス業」は、「良い/好転」が2.6%、「普通/不変」が20.0%、「悪い/悪化」が77.4%、DIはマイナス74.8で、前期のマイナス71.2から3.6ポイントの悪化。
「サービス業」は、「良い/好転」が1.1%、「普通/不変」が23.9%、「悪い/悪化」が74.9%、DIはマイナス73.8で、前期のマイナス70.6から3.2ポイント悪化した。
一方、来期(2012年4~6月期)の業況見通しDIはマイナス64.0で、今期の業況判断DIマイナス71.2に比べて7.2ポイント改善の見通しとなった。詳細は、「良い/好転」が3.0%、「普通/不変」が30.0%、「悪い/悪化」が67.4%となっている。
来期の業況見通しDIを産業別に見ると、「製造業」はマイナス61.1で、今期のマイナス63.4に比べ2.3ポイント、「卸売業、小売業」はマイナス63.1で、今期のマイナス70.3に比べ7.2ポイント、「宿泊業、飲食サービス業」はマイナス64.9で、今期のマイナス74.8に比べ9.9ポイント、「サービス業」はマイナス66.4で、今期のマイナス73.8に比べ7.4ポイント、それぞれ改善する見通しとなった。
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