ロッテが3月26日から発売開始した「ZEUS〈サンダースパーク〉」は、通常、200~300万個が一般的とされるチューインガムの初回導入において、700万個(同社出荷調べ)を突破するなど大ヒットの兆しを見せている。
チューインガム市場はボトルガムが一気に定着した2004年をピークに、その後は前年割れが続いている状況。中でも20代男性が、最もチューインガムを食べる機会が減少している。
同社では、20代男性は直感的に、これまで見たことがないような新しいモノやかっこいい、おしゃれなイメージのモノを手に取る傾向が強いのではないかと分析。この世代に対しては、直感に訴えかけることで彼らの感性を刺激するという新しい手法が必要と考え、生まれたのが「ZEUS」だという。
20代の感性を刺激する、新たな手法
「ZEUS」には、英語で“ヒリヒリ・チクチクする感覚"を意味する「ティングリング成分」が配合され、ガムを噛んだ瞬間に、まるで稲妻のような力強い刺激が感じられる。パッケージには漆黒の空に光る激しい稲妻を大きくプリントし、 ティングリング成分の力強い刺激を表現。商品名である「ZEUS」は力強いゴシック体で、 縦書きでも読みやすいデザインにし、 おしゃれなイメージのモノを手に取りたいという欲求に応えた。
コンビニやスーパーなどでは、過去最大規模の専用販売資材を用いて10万カ所以上の売り場を用意。 稲妻をイメージした形状にすることで、高いアイキャッチを集めるとともに、食べた時の刺激が外観から連想できるようにした。
異例の、発売2週間前からのCF放映
また発売2週間前からという長期間、 発売を予告するCFを放映し、新しいガムに対する期待感を醸成。発売後はCFの楽曲を手がけた電気グルーヴが、ガムを噛むことで音楽をスクラッチさせながら雷を落とす、「Chewing(チューイング)VJ」というアート・プロジェクトを行った様子を放映した。その他にも、SNSの活用やDJイベントなどを組み合わせ、「ZEUS」に対する興味喚起を促すプロモーションを立体的に展開している。
同社では、これらの新しい手法で今までのチューインガムになかった「刺激」価値を提供し、 20代男性の欲求に応えたことが、同商品のヒットの要因ではないかと分析している。
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