実際に使ってみた
もっとも分かりやすいのは、やはり電話やメールの着信通知だろう。音声着信の際には、GB-6900の電子音が鳴ってバイブレーションも作動し、ディスプレイに発信者の登録名が表示された。これならスマートフォンをズボンのポケットやバックなどに入れていても着信に気付くし、誰からの電話なのか腕元で瞬時に確認できて便利だろう。
ただ、数回のコールで電話を切るような相手だと、例えばカバンからスマートフォンを取り出そうとしている間に不在着信となってしまうことも多いのだが…。これはGB-6900と連携していなくても似たようなもので、リアルタイムで着信に気付けることが重要だ。不在着信で電話が切れると、発信者の登録名がGB-6900のディスプレイに表示され続ける。
メールを受信した場合は、電子音が鳴り、GB-6900のディスプレイにメール送信者の登録名(あるいはメールアドレス)が表示された。デフォルトでは全メールに対して受信通知を受け取る設定になっているが、G-SHOCK Appの「時計連動設定」から、Eメール/Gmail/メッセージ/spモードメールに対する受信通知(オン/オフ)の切り換えが可能だ。ちなみに、音声着信・メール着信などのGB-6900の動作は、電子音のみ/電子音とバイブ/バイブのみ、のいずれかに変更できる。
メール受信時、ディスプレイにはメール送信者の登録名を表示(写真右)。「E」はEmailの意味。ほかに「S」(SMS/MMS)、「V」(Voice mail)、「I」(Instant Message)という表示パターンがある |
また、MEDIAS PP N-01Dの「カレンダー」に予定を登録しておいたところ、通知時刻にGB-6900の電子音が鳴り、ディスプレイに「ヨテイ」の文字が表示された。普段からスマートフォンのカレンダーを活用している人にとっては、とてもありがたいリマインダーの機能と言えるだろう。
スマートフォン/タブレットを置き忘れてしまった場合の機能として、GB-6900の右下のボタンを2秒間押し続けることで端末側の着信音を強制的に鳴らし、かつバイブレーションを作動できるようになっている(携帯探索機能)。家の中や車の中、オフィスのどこかなど、スマートフォン/タブレットをどこに置いたかうっかり忘れてしまったときに、とても役立つ。この機能は、端末側をマナーモードにしていても使えた。
GB-6900のボタン操作などを行わず、放ったらかし状態で約1時間が経過するとピッと電子音が鳴り、「パワーセービング」という節電状態になった。このときBluetoothは自動的にオフになる。ちなみにGB-6900を少し(物理的に)動かすだけで、自動的に再接続してくれるので、使い勝手にはまったく影響しなかった。また、スマートフォン/タブレットとの接続が切れるとバイブレーションで通知するリンク切れ通知機能も搭載しており、電波が届かない状況で一定の時間が過ぎると、自動でBluetoothがオフになる。
腕時計とスマートフォンの標準的な機能になって欲しい
GB-6900とスマートフォンの連携を実際に使ってみて感じたことは、G-SHOCKとしての耐衝撃性能や腕時計としての多彩な機能を備えつつ、スマートフォン/タブレットと密に連携できる点の使いやすさだった。対応スマートフォン/タブレットのみならず、G-SHOCKファンも納得して使えるのではないだろうか。
また、スマートフォンをマナーモードにしていた、あるいはバックの奥にしまっていたなどの理由で音声/メール着信に気が付かないというケースは日常的に起こることだが、GB-6900を身につけていれば腕元で電子音が鳴ったり震えたりするので、着信に気付かなかったということがないと断言できる。ビジネスシーンはもちろんだが、日ごろから電話やメールの着信が多い人にとっても、この安心感は非常に大きな訴求力を持っている。今のところ利用可能な環境が限定されてしまうが、スマートフォンと腕時計の対応が広がれば、なかば「当然」の機能になる可能性もあると感じた。