OKIデータは4月24日、プリンタ・複合機の「COREFIDO(コアフィード) 2」シリーズの新モデル6機種の新商品発表会を都内で開催した。新商品の紹介のほか、2012年度の経営戦略の説明なども行われた。

「COREFIDO 2」シリーズの新モデル(6機種)。向かって左側は平本社長、右側はCOREFIDOレディ

COREFIDOは、プリンタ本体を「5年間無償保証」するサービスを備えたビジネス向けLEDプリンタ/複合機のブランド。今回発表された新モデルの6機種は、COREFIDOの第2世代にあたるもので、ユーザーの声をもとにすべての機能が一新されたという。また、サービス面では業界初となる「メンテナンス品5年間無償提供」が実施されることでも注目されている。

新モデルは、A4カラーLED複合機「MC562dn」「MC362dn」の2機種と、A4カラーLEDプリンタ「C531dn」「C511dn」「C312dn」「C301dn」の4機種。出荷開始はいずれも2012年5月中旬を予定している。概要は以下の別記事を参照いただきたい。

OKIデータ、「COREFIDO 2」シリーズのA4カラーLEDプリンタを4モデル
OKIデータ、LED複合機「COREFIDO 2」シリーズにA4カラー対応の低価格モデル

2012年の経営方針を語る平本隆夫氏(写真左)。前年比1.4倍という数値目標から「ルート2作戦」と呼ばれている(写真右)

発表会の冒頭では、同社代表取締役社長の平本隆夫氏が登壇し、2012年の経営方針などを披露した。OKIデータでは、日本の国内市場向け商品の販売額が売り上げの1/4を占めている。しかし昨年度、タイの洪水などにより生産台数が激減し、国内シェアが急激に落ちてしまったのだという。

2012年は新商品の大量投入と積極的な販売投資を見込む

そこで今年は"国内反転攻勢"の年と位置付け、「売って売って売りまくる」をスローガンに、シェアの回復を図る方針だ。具体的には、OKIブランドの生産台数を昨年度比の140%に伸ばすとのことで、平本氏は「今年は万全の生産体制を整え、かつ多数の新商品を市場にリリースして積極的な販売投資を行っていきたい」と力強い言葉で語った。

コピアベースからプリンタベースへ、A3からA4へとダウンサイジングが進んでいる

現在、ITビジネス環境においては、"モバイル化"、"クラウド化"が重要なキーワードとなってきている。この影響を受けプリンティングのトレンドも、社内の印刷を一括で担うような大型機器から、いつでもどこでも印刷ができる"分散化"、"小型化"した機器へと変化しつつあるという。平本氏は「国内市場でもダウンサイジングが進んでいる」とIDC Japan調べによる分析結果を紹介した上で、「この傾向はわが社にとって、大きな追い風。正に今が仕掛けどころであり、拡販のチャンスだ」と語り、商機を逃さず一気に販売攻勢を展開していきたい考えを示した。

OKIデータ商品企画推進部 部長、野中広知氏

A4カラーLED複合機、A4カラーLEDプリンタそれぞれのカテゴリーでシェアTOP 3を目指す

続いて登壇した同社商品企画推進部 部長の野中広知氏からは、新モデルの説明や販売目標などが語られた。同氏によれば、新モデルの販売目標はA4カラーLED複合機の2機種で年間7,000台、A4カラーLEDプリンタの4機種で年間18,000台を見込んでいるという。そして「それぞれのカテゴリーでシェアTOP 3を目指す」とした。

新モデルのうち「C301dn」は、COREFIDO 2としては初となるエントリーモデルで、本体価格49,800円で提供する。世界最薄(2012年3月同社調べ)のコンパクトな設計ながら、印刷寿命30万枚という高耐久性を実現した。プリンタ本体の「5年間無償保証」と「メンテナンス品5年間無償提供」により、長期にわたって使い続けることができるよう配慮されているのも特長だ。

他社のエントリー製品に対する優位点。C301dnはエントリーモデルながら毎分20枚のカラー印刷が可能で、ファーストプリントに要する時間も約9秒と他社のエース製品に匹敵する性能をもっているという

シンプルな構造のため、ユーザーがセルフメンテナンスできるのも大きなメリット。例えば紙詰まりを起こした際も、フロント側からの操作のみで簡単に用紙を取り除ける。「C301dnは万全の性能に加えアフターサービスの付加価値を提供する商品で、OKIデータの想いをお伝えできる自信のプリンタです」と野中氏は自信に満ちた表情で語った。

登壇する栗本清氏(写真左)。今年度中に本体販売台数の1.4倍を目指す(写真右)

続いて、同社執行役員国内営業本部長の栗本清氏からは、「国内反転攻勢プラン」の具体的な説明や、新TVCMの発表などがあった。OKIデータでは、第1の施策(商品施策)として低価格モデルの投入およびCOREFIDO 2のラインアップの強化を図り、第2の施策(チャネル施策)としてリセラーの拡充、得意業種の拡大、コンシューマチャネル強化を行うことで、本体販売台数の1.4倍~2.0倍化を実現したい考えだ。この「ルート2作戦」を後押しするのが、全国新商品発表会、OKIデータフェアの開催、お客様紹介キャンペーン、新TVCMの放映という4つのプロモーション展開になる。

全国の主要6都市で、新商品の発表会と展示会、およびOKIデータの戦略方針を説明するという(写真右)。そのほか、ビジネスセミナーの開催も予定している

OKIデータフェアは、営業・技術・生産など各部門が一体となった催しで、実販売に直結する重要な機会として期待されている。開催は10年ぶりだという。栗本氏は「反転攻勢を加速させる、OKIデータの総力をあげた祭典」と強調した。お客様紹介キャンペーンは、COREFIDO(2を含む)シリーズの購入者、および紹介者の双方がプレゼントなどもらうことができるキャンペーン。OKIデータ製品ユーザーの88%が、他者へも推奨すると回答しているとのことで、本キャンペーンでユーザー層の更なる拡大を図る。

新TVCMには、女優の菅野美穂さんが出演。2011年11月のキャンペーンで募集した「がんばったエピソード」をベースに作成されている。本会場では菅野さんからのビデオメッセージも紹介された。オンエアは4月26日から。

新しいCMは「がんばったエピソード」集。CMに登場する菅野美穂さんからはビデオメッセージが届けられた

平本社長、COREFIDOレディ、今回の新モデル。最後に平本氏は「LEDプリンタは、まだまだ将来性があると確信している。OKIデータでは、今後もLEDの技術を活かした商品づくりを展開していきたい」と力をこめてアピールした

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