4月20日、新宿パークタワー内・日本ロレアル株式会社本社「カフェ・ドゥ・ロレアル」において、「紫外線の落とし穴! 日焼け止めの選び方、使い方の勘違い」と題されたメディア向けセミナーが開催された。
地上に到達する紫外線のひとつであるUVB(紫外線B波)を防ぐ「SPF」表示が一般的になってきた昨今であるが、シミやシワの原因となるUVA(紫外線A波)、ならびにUVAの遮断率の表示である「PA」への意識は、一般的にはまだまだ低いといわれている。日本ロレアルは、このことを懸念して、正しい知識を知ってもらいたいとの思いから、本セミナーを開催することにしたという。
開会の挨拶後登場したのは、名古屋市立大学大学院・医学研究科、加齢・環境皮膚科学学科の森田明理(もりたあきみち)教授。名古屋市立大学病院において、総合研修センター長も務める教授は、患者の症例を挙げながら、紫外線が肌に及ぼす影響を説明した。
それによると紫外線は、日焼けや皮膚がん、光老化のほか、白内障や免疫抑制などを引き起こす原因にもなるという。そして、それを予防するためにも、日焼け止めを正しく使用することが必要だと解説した。
日焼け止めを選ぶ際の5つのポイント
教授によると、理想的な日焼け止めの条件は主として5つある。
・UVAとUVBの双方を、長時間にわたって防御してくれること
・成分の構造が、熱や湿気などの条件に左右されず、安定していること
・紫外線を吸収しても光安定性が高く、化学変化を起こさない
・多量に使用しても、皮膚にストレスを与えない
・白浮きせず、日常的に使いやすい
これらの条件を備えた日焼け止めを常用することで、肌の老化をある程度まで防ぐことができるとし、日々のケアの重要性を訴えた。
また、日焼け止めに表示された「PA」については、下記のように説明。PA分類にも着目した上で、日焼け止めを選ぶことの大切さについて語った。
・PA+=UVAの防止効果がある
・PA++=UVAの防止効果がかなり高い
・PA+++=UVAの防止効果が非常に高い
地面からの照り返しも考慮して、あごの下までケアすることが重要
続いて行われたのは、日本ロレアル株式会社・副社長兼リサーチ&イノベーションセンター所長、井上美香氏によるプレゼンテーションだ。
「UVAからあなたの肌を守るために」をテーマに、日焼け止めに対する正しい理解を深めてほしいと訴えた。
それによると、日焼け止め製品を塗る際のポイントは、「手にとったら顔の5カ所(=両頬、額、鼻、あご)に置いてムラなくのばすこと」と「2~3時間おきにこまめに塗り直すこと」。一度に手に取る量の目安は、乳液タイプの場合は1円硬化大、クリームタイプの場合はパール粒1コ分。地面からの照り返しが当たりやすいあごの下にもたっぷりの量を塗布することが必要だという。
また、室内で過ごす際にも、十分な量の日焼け止めを塗布しておくことが必要だそう。紫外線は窓ガラスを透過するため、室内にいようとも肌への影響は変わらないという。
同社はこうした正しい知識を世の中に発信するため、フェイスブックページPA+++日本ロレアルUVA革命を3月末に開設。9つの診断に答えることでUVモンスターを生成できるゲームアプリ等、さまざまなコンテンツが用意されている。
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