液晶スクリーン技術を開発する米Pixel Qiの創設者Mary Lou Jepsen氏が、次世代のPixel QiスクリーンはiPadのRetinaディスプレイと同等の解像度を実現し、大幅に少ない消費電力で動作すると公式ブログでアピールしている。
Jepsen氏の書き込みは「Pixel Qiのスタッフは皆、AppleのiPad 3のスクリーンを気に入っている。でも、発熱のレポートや大きな電力消費 (8ワット!?)にはびっくりした」と始まる。新アーキテクチャのPixel Qiスクリーンは、現行のiPadのRetinaディスプレイ並みの解像度(2048×1536)を実現し、フル画質のコントラスト、彩度、視野角などは同等以上になるという。屋外ではiPadのRetinaディスプレイの消費電力が8ワット弱であるのに対し、Pixel Qiは1ワット弱。また超低消費電力モードという新しい動作モードを備え、その消費電力はiPadのスクリーンのピーク時の1/100程度だという。
10インチ・タブレット向けスクリーンの電力消費を比較。iPad 2のスクリーン(1024×768)、Pixel Qiスクリーン(1024×600)、iPadのスクリーン(2048×1536)の推測値、Pixel Qi次世代スクリーン(2048×1536)の予定値で、左から低電力消費モード、暗い部屋(60nits)、明るい部屋(200nits)、屋外 |
Pixel Qiスクリーンは「3Qi」という、Transmissive (透過型)、Transflective (半透過型)、Reflective (反射型)の3つのディスプレイ・モードを巧みに組み合わせたテクノロジを備える。あらゆる環境で視認性に優れ、目に優しい表示が可能。一般的な液晶ディスプレイに比べると、直射日光の下でも文字が読みやすく、屋外での消費電力が少ない。屋外で使用することの多いモバイルデバイスで真価を発揮するスクリーンであり、One Laptop per Child (OLPC)の低価格タブレットなど、これまでに12の搭載製品が出荷されている。同社は今回はじめて高解像・低消費電力になる次世代アーキテクチャの情報を明かしたが、製品の出荷時期などは不明なままだ。