1976年のラストライブには、ボブ・ディラン、ニール・ヤング、ジョニ・ミッチェル、リンゴ・スターなど数多くのアーティストと共演。このライブは後にM・スコセッシ監督の手によって映画『ラスト・ワルツ』として残されている (C)BANG Media International

ザ・バンドの元ボーカル兼ドラマー、リヴォン・ヘルムが死去した。リヴォンは、喉頭がんの長い闘病生活の最終段階にあることを家族が公表した2日後の19日(金)、息を引き取った。

リヴォンが治療を受けていたニューヨークのメモリアル・スローン・ケタリング癌センターでに最後の面会者となったザ・バンドのメンバー、ロビー・ロバートソンは、つい先日、リヴォンに称賛のメッセージを送ったところだった。「日曜にニューヨークの彼の病室を訪ねたんだ。リヴォンの隣にしばらく寄り添い、我々が一緒に活躍した輝かしく美しい時代に思いを馳せていたよ。リヴォンは私が知りうる限り、最も素晴らしい才能の持ち主であり、私にとっては兄のような存在だった。最後に彼と会うことができて本当に嬉しかったし、生涯彼のことを寂しく思い、そして愛し続けるだろう」

ザ・バンドは1958年に音楽活動をスタートさせ、1960年にはロニー・ホーキンズのバックバンドに加わり、1965年から68年まではボブ・ディランのバックバンドとしても活躍。そしてアルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』でデビューした。ヒッピー世代に多大な影響を与え、ウッドストック・フェスティバルに出演した同バンドは、"ザ・ウェイト"、"ザ・ナイト・ゼイ・ドローブ・オールド・デキシー・ダウン"などの楽曲もよく知られている。

ザ・バンドは幾度もメンバーの入れ替えを行ったが、1999年に活動を停止。その後リヴォンは、『エレクトリック・ダート』で2010年にグラミー賞のベスト・アメリカーナ・アルバムを受賞、今年初めには『ランブル・アット・ザ・レイマン』で同賞を再受賞していた。

彼の家族は「リヴォンは本日の午後、安らかに息を引きとりました。彼は家族や友人、バンドのメンバーに囲まれており、素晴らしいミュージシャン、そして美しい魂の持ち主として、感動を与えた者として全ての人の心に残り続けるでしょう」という声明文を公開している。

(BANG Media International)

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